3月30日プレミアムフライデー、2018年シーズンのプロ野球が開幕する。

 注目のルーキーとして、7球団競合の末、北海道日本ハムファイターズに入団した清宮幸太郎選手、夏の甲子園大会で一大会当たりの本塁打記録を塗り替えた地元の星、広島東洋カープの中村奨成選手を挙げる人は少なくないだろう。

 いやいや、伊藤翔投手でしょうという人もいるに違いない。おそらく埼玉西武ライオンズファンか、あるいは、独立リーグファンではないか。

「赤字でも大丈夫」じゃダメなんだ

 徳島インディゴソックスに所属していた伊藤投手は、2017年のドラフトで、埼玉西武ライオンズから3位指名を受けた。千葉・横芝敬愛高出身で、インディゴソックス所属はわずか1年。その1年間での急成長がライオンズのスカウトの目に留まったことになる。

 伊藤投手のような、高卒1年目の独立リーグ所属の選手が日本野球機構(NPB)傘下のチームに支配下選手として指名されるのは、独立リーグ出身者としての記録を次々にうちたて、千葉ロッテマリーンズを代表する選手となった角中勝也選手(元・高知ファイティングドッグス)以来だ。

 伊藤投手はライオンズ入り後のオープン戦でも安定したピッチングを見せていて、開幕一軍に割って入りそうだ。新人王争いに食い込んでいく可能性もある。

 その伊藤投手をNPBに送り出したインディゴソックスは、四国アイランドリーグplusの一角を占めるプロ野球チームだ。3月31日に開幕する今シーズンでは、前年度に続いてのリーグ総合優勝、独立リーグの日本シリーズとも言うべきグランドチャンピオンシップを勝ち取ることを目指している。

2017年、厳しいシーズンを戦い抜き、日本一をつかんだ徳島インディゴソックス

 しかしインディゴソックスは、順風満帆ではなかった。2005年の発足から11年連続で赤字で、ほかのチームが黒字化を達成する中、運営母体の破綻という事態にも見舞われた。

 「本拠地の移転や、身売りの話も出ていました。それでも周囲には、徳島にチームは残るという安心感のようなものが漂っていました。11年もの間、赤字でも存続はしていたので、ここにあることが当たり前になっていたのでしょう」

 そう語るのは、球団代表の南啓介だ。

徳島インディゴソックス球団代表・南啓介氏