E氏:高校で何かのめりこめるものを見つけて、突き詰める時間を持ってほしい。その結果として、お金をもらえるくらい認められたら最高ですよね。

B氏:何かに熱中させてやり切らせることはすごい重要です。面接の時には「お前の狂気を見せてくれ」と投げかけてます。対象はなんでもいいんですよ。なぜかレンガがとにかく好きで、30分ずっと語れる、なんて人もいる。そんなことでも、ハマればすごい人材になるんですよ。

C氏:同じ東大の学生でも(自分自身の行動や感情を客観的に把握する)メタ認知力を持っている人は特に優秀です。自分の感情もいろんな観点から立体的に分析できる。そういう人はコミュニケーション力もある。メタ認知力はまだ育成メソッドが確立されてはいませんが、高校までの教育が重要なんじゃないかと思ってます。

B氏:人って本来、バイアスの奴隷です。そこで、そもそもなんで自分がこういう考えなのか、というところに立ち帰れるか。これができるビジネスマンになってほしいですね。

記者:先日見学したALの授業では、脳死移植の是非について議論する上で、スマートフォンで情報を検索するんですが、「どんな情報も真偽を見極めろ」と教えていました。情報の発信者が誰か、そしてその主体がどういった利益を得たい人間なのか考える。それによって、少なくとも情報のどの部分が正しいと言えるのか変わってくる。そうしていろんな情報に触れて少しずつ自分の軸を作っていく。これはメタ認知にも通じる訓練なんじゃないかと思います。

都立国立高校のALの授業。脳死移植の是非について議論した。
都立国立高校のALの授業。脳死移植の是非について議論した。

C氏:それは面白い学びですね。そういう思考力が高い生徒はアクセスする情報の質が変わってくる。同じグーグルで検索するのでも、適した検索ワードが入れられる。

D氏:SNSで自分のお気に入りのヒトの意見だけ取り入れるのは危険ですしね。

C氏:そうそう。あらゆる問題でイエスノー両方の視点から見れる。これはビジネスでも武器になる。

B氏:私見ですけど、(SNSの投稿をキーワードで検索する)ハッシュタグ検索だけで情報を取得しようとする子はあまり思考していないんじゃないかと思います。なぜそれを調べるのか、はっきりした理由がそこにない。

高校のデータをもっと積み上げるべき

C氏: 我々企業側の問題として、どんな高校の人材がどういう風に育っていくのか、もっと経年でデータを積み上げたいですよね。自分の企業の社風にフィットするかどうか、もっと高校で見極められると思う。

 高校って、多くの人にとっては初めて自分で選択できる環境だと思うんですよ。私立なのか公立なのか、地元か寮生活か。その自分が選んだ環境で、自分の世界を広げる経験があるといい。大学でもできるでしょうが、やっぱり早いほうがいい。

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