「中国は日本よりも進んでいる」。最近そんな言葉を聞くようになってきた。深圳がものづくり系スタートアップの聖地になっているとも。なぜITなどの分野で中国や深圳が日本よりも先に進んだのか。それは科学技術のイノベーションとは別の、大衆の中から次々と新しいもの生み出される「マスイノベーション」が花開いたからだ。

 自分の作りたいものを作る「メイカー」のコミュニティーに深く関わり、シンガポールから深圳へと拠点を移した高須正和氏が、中国のマスイノベーション(万衆創新)の実態を豊富な実例をもとに解析する。