いまやAIなしにSNSは成り立たない

現在、FacebookではAIをどのように活用していますか。

ルブリュン氏: Facebookでは安全なコミュニティーを維持するためにAIを活用しています。まずはコンテンツ・フィルタリング。例えば、Facebookには1日10億回の写真の投稿がありますが、これらにポルノや犯罪、暴力に関する写真が含まれていないかを随時チェックしています。また、自殺をにおわせるような投稿、フェイクニュースなどのチェックにもAIが登場します。

自殺をほのめかす投稿や動画内での発言を検知し、必要に応じてサポートする機能を米国で試験導入してきたが、それを世界展開すると11月に発表した。検知した投稿はFacebookの専門チームが確認し、必要に応じてサポートのメッセージを送ることもできる(米Facebookのリリースから)
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 2つめは、コンテンツの選定です。Facebookのコンテンツは多すぎますからね。各ユーザーのニュースフィードに何を表示するかをランキングして表示するわけです。

 例えば、猫が好きな人のニュースフィードには猫を表示しますし、赤ちゃんの写真はもう見飽きたよという人には赤ちゃんの写真は表示しません。こうした機能を発揮するには、その写真の内容をよりよく理解する必要があります。そのためにAIを使っています。

 3つめは、割と最近、本番環境に導入したのですが、写真の内容を言葉で説明する機能です。例えば、この取材風景を写した写真なら、「会議室に男性が1人、女性が5人います、会議をしているようです、窓の外にはビルがたくさん見えます」などと表現します。視覚障害者の方などに役立つ機能ですね。

 Facebookではこれらの機能を実現するAIを段階的に導入してきました。大量の投稿を整理し、ユーザーに何を見せるかを判断するために使っています。現在のSNSはもはやAIなしでは存在できないといっていいでしょう。

Facebookに導入された写真の内容を説明する機能。写真の内容を自動で認識し、音声で読み上げる
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