棚出しでは、注文が入った商品が保管されている棚が効率的なルートを通ってスタッフの前に運ばれてくる。ディスプレー上に今度はどの商品を取り出したらよいかが表示されるので、その商品を取り出し、情報を読み取って梱包作業に送り出す、という流れだった。
他の倉庫では、商品の保管場所まで人が動いて棚入れ、棚出しを行っているが(日経トレンディネット関連記事:アマゾン倉庫に潜入!空いた棚に詰めるから速い、すごい)、ARを導入することでスタッフが商品を取りに行く必要がなくなり、労働負荷と発送までの処理時間がはるかに軽減されるという。また、保管場所の省スペース化にもつながる。
ただし、今後、国内外でAR導入拠点を増やしていくのか、また、ARを導入した拠点と従来通り人が商品を取りに行く拠点を使い分けるのか──などについては、アマゾンジャパンは現時点では明らかにしていない。
サイバーマンデーウィークは前年の2倍以上の品そろえ
年末セールのサイバーマンデーウィークは2016年12月で5回目。「サイバーマンデー」はアメリカで感謝祭の翌月曜日が1年で最もネットショッピングが盛り上がる日として知られている。アマゾンでも12月第2週が1年で最もサイト訪問者数が多いことから、2012年からセールを実施してきた。
2016年12月のサイバーマンデーウィークは2015年12月の2倍となる2万点以上の品そろえで、初となる「プライム会員限定セール」を実施した。かせ川謙バイスプレジデントによると「プライム会員限定セールでは、カスタマーレビューが星4つ以上の人気商品や、半額以下の売れ筋アイテムを日替わりで提供」したという。

(文/大川晶子=スタジオノラ)
[日経トレンディネット 2016年12月9日付の記事を転載]
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