「VRに興味ない」という人にも……

Oculus Rift
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 最後に紹介したいのがVRヘッドマウントディスプレー(HMD)の「Oculus Rift」です。今年はコンシューマにおけるVR元年と呼ばれ、Oculus Riftをはじめ「HTC Vive」やPlayStation 4専用の「PlayStation VR」まで、たくさんのHMDデバイスが登場しました。

 僕自身はOculus RiftだけでなくPlaySation VRも購入し今年の後半はVR三昧の生活を送っています。

 VRに関してもドローンと似て、自分には関係ないと思っているユーザーが多いんじゃないかと想像しています。なのでこの製品を最後に改めて紹介しました。

 もしまだVRデバイスを体験したことなくVRは興味ないと思っている人は、ぜひ一度VR体験をしてみてください。HMDが作り出す仮想現実が、想像以上にリアルな現実世界の体験を作り出していることに驚くと思います。

 現在、VRデバイスを試したいなら個人的にはOculus RiftかPlayStation VRをおすすめします。PlayStation VRはお手軽で導入がしやすいと思います。またコンテンツの充実面でもPlayStation VRがおすすめです。

 ただ、VRの未来や可能性を体験してみたいと思ったのなら、Oculus Riftをおすすめしたいです。

自分の手や腕が再現される

 最大の理由は今後登場するOculus Touchと継続的に進化するVR技術です。

 現状のHMDはリアルな仮想世界を表示することには成功していますが、その仮想世界の中でモノを触ったり操作しようとすると途端に大きな壁にぶつかります。仮想世界では現実世界と違い、モノを自在に操ることが難しく、ゲームコントローラーや簡易リモコンのようなものでインタラクションすることになります。

 HTC Viveはその問題にいち早く取り組み、VR専用のコントローラーを開発することで最もインタラクティブなVR環境を実現しました。

 Oculus Riftも同様のVR専用コントローラOculus Touchを開発しており、2016年12月からついにOculus Touchの出荷が開始されました。

Oculus Touch
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 Oculus Touchは一言でいえば「VRデバイスのためのゲームコントローラー」でしょうか。仮想世界の中に自分の手や腕を具現化するためには従来のゲームコントローラーでは入力デバイスとして不十分なので、Oculus社はVRに最適化されたコントローラデバイスの開発に力を入れています

 僕も何度かイベントなどで体験して、VR空間にあたかも自分の手や腕が具現化されたような感覚を覚えました。

 この原稿を書いている間、ついに僕の手元にもOculus Touchが届いたので早速遊び続けています。Oculus TouchがありとなしのVR体験はまるで別物。従来 のVR体験が、仮想空間に首だけ出して覗き込んでいる感覚だとしたら、Touchを 使うことでついに仮想空間内に入り込めたという感覚でしょうか。(とここまで書いても、きっとこの感動はなかなか伝わらないので、ぜひ体験していただきたいです)

 また2016年10月には、従来ハイスペックなゲーミングPCなどでしか動作しなかったOculus Riftの動作環境のシステム要件が大幅に引き下げられ、低価格PCなどでも利用できるようになりました。

 PC環境で使える強みとして、初音ミクを仮想空間上に現実化しつつ、その仮想空間内でPCのデスクトップを操作できる「Mikulus」をはじめとする画期的なソフトウエアの開発も精力的に行われています。

 昨年はたくさんのVRデバイスが登場したとはいえ、VRを体験するための敷居はまだまだ高いのも事実です。このHMDというデバイスの形態が理想形でないことは明らかですが、来年はますますVR技術の進化が加速し、最終的にはVR体験自体が今のディスプレー、キーボード、マウスで実現されているコンピューターの体験を変えるものになる可能性があると思っています。そんな未来をいち早く体験できる意味でもOculus Riftはおすすめです。

 昨年はいろいろな分野で新しい技術革新が起きる製品が登場した、非常にワクワクさせられた年だったように思えます。

 今年はこれらの新技術がますます盛り上がり、より実用に近づく年になるという期待が高まります。この記事を読んで少しでもそんな未来を感じていただけたらうれしいです。

執筆者 ドリキン / Koh Aoki

2008年からサンフランシスコに移住しソフトウエアエンジニアをするかたわらシリコンバレーの最新事情などをPodcastやYouTubeなどで発信しているガジェット散財オタク。
ポットキャストは「backspace.fm(http://backspace.fm/)」。
YouTubeチャンネルは https://www.youtube.com/user/drikin

日経トレンディネット 2016年12月13日付の記事を転載]

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