お尻とガードルにまつわるジレンマ

 「お尻がぺたんこだと、タイトスカートを履いてもさえない。ガードルを履いてお肉をしっかり持ち上げれば、ある程度は整えられるのを多くの女性は知っています。でも、きつい、苦しいといった窮屈さを強いられるので、なかなか継続してはかないのが実情です。ガードルを履きたいのに履けないというジレンマも、お尻の悩みの1つといえるのではないでしょうか」(岡先氏)

 なぜガードルを着けると苦しいのか。通常、ガードルは「パワーネット」と呼ばれる伸縮性の高い生地を太ももとお尻の境目あたりに使い、お肉のたるみを引き締めてギュッと持ち上げる構造のものが多いそうだ。着圧をかけて整えるので、補整力が高ければそれだけ窮屈さや動きづらさを伴う。

 お肉のシルエットを整える目的で、パワーネットはブラジャーのあの部分にも使われている(詳しくは日経トレンディネットの取材記事「“詐欺ブラ”新作水着を公開! 男をダマす仕掛けが『実用新案』 <前編>」「胸が寄るワケ? “詐欺ブラ”新作水着のカラクリを徹底解説<後編>」をご覧いただきたい)。縦横2方向に伸びるパワーネットは強度に種類があり、使い方はさまざま。補整目的の下着の一部に使われて「肉を締める」とか「肉を逃がさない」といった裏方仕事も多い。

 ともあれ、ガードルは一般的に不人気だ。同社のアンケート調査によると、普段はガードルを着けないという人が68%にも上る。最多の理由は「きついから」だった。 ガードルを着けても、きついから帰宅したら即脱ぐ、という女性が多い。尻まる子ちゃん開発のきっかけは、ラクな着け心地でヒップラインが整えられたらいいのに、という欲張りな願望だという。「社内スタッフ自身、ジーンズ着用時に自らのぺったりしたお尻の見た目を、何の苦労もなく向上させることへの期待もあった」と岡先氏は明かす。

 以下は、下着メーカーのトリンプ・インターナショナル・ジャパンが実施したガードルに関する調査結果だ。ここでも同様の状況が見て取れる。ガードルを着用する場合、ヒップアップ効果やお腹押さえの機能を重視する人が多い。それでも、長時間履いているとキツいのが気になる、という人が6割に上った。

<ガードルで重視する機能は何ですか?>

トリンプ・インターナショナル・ジャパンは、一般女性を対象にした「下着に関するアンケート」を1999年に開始。調査結果をまとめた「トリンプ下着白書」を毎年、報道関係に配布している。上の統計は2015年7月、トリンプのホームページで実施したプレゼント付きアンケートで1504人からの回答をまとめたもの。「トリンプ下着白書」の最新版vol.17基礎調査編(2017年4月発行)より転載(資料提供:トリンプ・インターナショナル・ジャパン)
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<ガードルを着けて気になることは何ですか?>

2015年7月、トリンプのホームページで実施したアンケートで1504人からの回答をまとめたもの。下着白書の最新版vol.17基礎調査編(2017年4月発行)より転載(資料提供:トリンプ・インターナショナル・ジャパン)
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