【ポイント5】発音よりも会話のリズムが大事

 顔の見えないコミュニケーションであっても、発音の良さはあまり意識していないという井畑氏。それには、発音が不得手でも海外で流ちょうにコミュニケーションを取っている同僚や先輩の存在があった。

 「発音はさておき、海外経験の多い人は会話のリズムがいいんです。だから私も強調する部分ははっきり発音することを意識しています」

 電話会議では、インド系英語など特徴があるイントネーションが飛び交うこともある。「しゃべりに感情が入る人もいれば、淡々としている人もいます。まず相手のリズムを早めにつかむこと。そのうえで、聞き取れたポイントをもとに『それってこういうことですよね?』と聞き返して確認する。何回か食い違っても、繰り返していくうちにつかめるようになります」

【ポイント6】「英語ペラペラ」をゴールにしない

 井畑氏はよく会話する相手に的を絞り、その人独自の話し方やイントネーションに慣れるようにしているという。「英語がペラペラになる」ことではなく、業務を円滑に進めることを優先しているからだ。

 シャドーイングの練習に加え、NHKラジオ講座や電話を使ったビジネス英会話レッスンなどを続けているという井畑氏。平均すると、1日1時間は英語の勉強に当てているそうだ。しかし、金田さんと同様に、仕事以外でのカジュアルな会話はあまり得意でないという。そのため、日常会話対策としてカフェなどでネイティブスピーカーとマンツーマンで話すレッスンなども取り入れているそうだ。上達度のゴールは、どこに定めているのだろうか。

「海外で相手と完ぺきに渡り合っている先輩が会社にいるので、その人をロールモデルとしています。仕事をするうえでこれくらい英語が使えるようになれば、という目標しか持っていません。英語がペラペラになりたいなど、完ぺきを求めるとキリがないと思っています」

会社のテキスト
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「英語を使って何をしたいか」が重要

 2人に共通していたのは、英語習得そのものが目的になっていない点。あくまでもビジネスのツールなのだ。おそらく、冒頭の落合氏も同様の考えを持っているのではないだろうか。

 来年の目標に英語力向上を掲げようとしている人は、もう少し突き詰めて、「英語を使って何をしたいか」を考えてみるといいかもしれない。

(文/樋口可奈子)

日経トレンディネット 2016年12月1日付の記事を転載]