縄文不人気ゆえ創刊したフリーペーパー『縄文ZINE』

 縄文時代をテーマにしたフリーペーパー『縄文ZINE』は、2015年に創刊された。年に2~3回の不定期発行で、創刊号は6000部だった発行部数が、博物館などにも設置されはじめ、4号からは3万部になるほど注目されている。

 望月昭秀編集長は、「今回の縄文ブームのきっかけは、やはり天下のトーハクが大々的に展示したからこそ」と話すが、縄文への興味を引く一因となった自負はあるという。「読者がどんどん若年化してきた。縄文へのハードルは下げたのでは」(望月編集長)。

『縄文ZINE』の望月昭秀編集長。“ギャルと縄文”や、読モ(読者モデル)ならぬ“DOGUMO”など若い人が手に取りやすいポップな内容だ。悩みを縄文流に解決する『縄文人に相談だ』(国書刊行会)は4カ月で重版に
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 『縄文ZINE』は、そもそも縄文が不人気ジャンルであったがゆえに創刊に至ったという。

 「縄文自体は興味を抱かれにくくスルーされがちで、創刊当時はバカにもされた。だが、入り口さえあれば、知れば絶対に誰もが面白いと思う。1万年続いた縄文時代だが、象徴となる人物など固有名詞が全くないことが他の歴史とは異なる特徴。弥生以降は、必ず中心人物にスポットライトが当たり、庶民の暮らしはサブ的存在でしかない。だが、縄文時代に出てくるものは普通の人の生活に根付いたものばかり」(望月編集長)

 同じ時代にエジプトではピラミッドが建てられている。庶民の暮らしに使用された道具ばかりでは、少し寂しい気もするが。

 「文明という点では見劣りするが、中央集権的な権力がまだなかった当時の日本の風土でしかこの文化は生まれなかった。普通の人の生活の息遣いが少しでも感じられるからこそ、見る人がそれぞれの見方で楽しめる。独特すぎる造形への共感性はないだろうが、何か分かる感覚が人を魅了する」(望月編集長)

新宿のビームスジャパン4階で、縄文ZINEの展示イベント「TATEANA展」(10月30日〜11月11日)を開催
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