「ファッションとの融合」は成功するか

 フォッシル・グループは1984年に米国・テキサス州ダラスで創業した比較的若い腕時計メーカーだ。1989年には、スチール缶に腕時計を入れて販売する「TIN CAN(ティン・カン)」をスタートし、その斬新さで注目を浴びた。時刻を確認する役割を携帯電話に奪われた腕時計をファッションアイテムとして演出してきた功労者でもある。

 今回もフォッシルは得意の演出によって、スマートウォッチをファッションアイテム化しようとしている。これに成功すれば、アナログ腕時計かデジタル腕時計か製品のデザインを選ぶような感覚で、店頭のスマートウォッチを手に取る時代が来るのかもしれない。

 筆者は「Fossil Q」シリーズを使ってみて、特にハイブリッドスマートウォッチに強い期待を抱いた。音声コマンドや文字盤変更は利用できないが、アナログ腕時計なのに通知やスマホの遠隔操作が行えることは魅力的。毎晩の充電が不要となる点も大きい。

 今後、こうした洗練されたデザインのブランド時計が次々に出てくれば、スマートウォッチの選び方もまた変わってくるかもしれない。

(文/井上 晃)


日経トレンディネット 2016年11月2日付の記事を転載]