自前の端末でエンターテインメントを楽しむ

 機内の設備はどうだろう。LCCでは各座席にシートテレビは装着されてないのが一般的だが、スクートでは自分のタブレットやノートパソコンを使い、機内Wi-Fiを活用して「スクートTV」にアクセスすれば、動画コンテンツを見ることが可能(日本語のコンテンツは少ない)。ただ、スマートTVはエコノミークラスでは有料、スクートビズでは無料となっている。

 また筆者が便利だと思ったのが、機内インターネット接続サービス。エコノミークラス、スクートビズともに有料だが、自分のノートパソコンやタブレット、スマートフォン(機内モード状態)でインターネットに接続できるのだ。筆者も実際に機内で使ってみたが、動画コンテンツの再生に時間を要したり途中で止まったりしたこともあったが、ウェブサイトの閲覧やメールの送受信(添付メールを含む)、LINEやFacebookのメッセンジャーでの文字や写真のやり取りもスムーズにできたのだ。ノートパソコンで測定したところ1.3Mbps、スマートフォンでは5.3 Mbpsだった。

スクートビズならタブレットやスマートフォンなどから機内エンターテインメントに無料でアクセスできる
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速度も機内という環境を考えれば十分に満足
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ウェブサイト閲覧やLINEも問題なし
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 ネット接続料金は1時間プラン、3時間プラン、24時間プラン、そして5Mbpsまで速度が制限されるライトプランの4つから選べる。値段は以下の通り。成田からの利用であれば、台湾便なら1時間プランか3時間プラン、バンコク便なら3時間プランか24時間プラン、経由便で最終目的地がシンガポールまでなら24時間プランがおすすめだ。

・1時間プラン 11.95USドル(約1260円)
・3時間プラン 16.95USドル(約1780円)
・24時間プラン 21.95USドル(約2300円)
・ライトプラン 5USドル(約530円)(20Mbpsまでで速度は低速になる)

 日本発着のLCCで機内インターネットが唯一使えるのがスクートなのだが、機内エンターテインメントがなくてもネットで友人などとメッセージをやり取りすることでフライト時間が短く感じられた。また各席にシート電源も備え付けられているので、電池が切れる心配もない(シート電源サービスはスクートビズでは無料であるが、エコノミークラスでは5シンガポール(約400円)と有料)。電源が有料というのも、エコノミークラスのみとはいえLCCらしい課金システムだ。

シート電源はスクートビズだと無料で使えるがエコノミークラスは有料
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 また、ネット接続速度が低速だが、わずか5USドル(約530円)で利用できる「ライトプラン」も使ってみた。64kbpsでのこのプランのホームページ閲覧や画像などのやり取りは正直厳しいが、LINEやFacebookのメッセンジャーで文字のみのやり取りであれば特段の問題はない。使用用途限定なら利用する価値は十分にあると思う。

 そうこうしているうちに、あっという間に約3時間のフライトで台北到着。台北で降りる人も、シンガポールまで向かう人も全員降機することになり、シンガポールへ向かう人は通路でトランジットカードを受け取ったあと、再度保安検査を受けて出発ゲートへ向かって搭乗開始を待つことになる。7月21日にスタートしたバンコク便就航によって、同じ路線を就航するタイ・エアアジアXとの競争も激しくなることが予想される。どちらにしてもバンコクへの路線網が増えることでスクートを利用する機会は増えそうだ。

(文・写真/鳥海高太朗=航空・旅行アナリスト、帝京大学理工学部航空宇宙工学科非常勤講師 編集/日経トレンディネット