最初は90%の人が正しく選べなかった?
しかし、軸やリフィルを選んで買うというスタイルは、あまり一般的ではない。「学生は多色のカスタマイズできるペンなどでリフィルを選んで買うことに慣れているが、やはり特殊な買い方なので、モニターを始めた当初、90%もの人が正しく購入できなかった」と吉川氏。その結果を受け、分かりやすいパッケージングを考えたのだそうだ。その結果、リフィルのパッケージを油性は白地にインク色文字、ゲルはインク色地に白文字とクッキリと色分けし、さらに、平らに置いた状態でもインク色とボール径が分かるように印刷する、軸の太さなどを表示するシールを太さごとに色分けする、といった分かりやすい表示にたどり着いた。
普段使いのボールペンを使う人が気持ち良く書けるペンとして提供するというスタイルは、従来の「好きなリフィルを入れて使える」というカスタマイズ製品とは似ているようで全く違う。好みで選ぶというよりも、もう少し感覚に近い部分で選ぶボールペンなのだ。だから、いきなりだとどう選んでいいのか分からないこともあると思う。モニター販売で多くの人が正しく買えなかったというのも、今までにない選択ができるペンだったからという要素が多分にあったのだろう。しかし、軸が100円、リフィルが100円とリーズナブルなので、とにかくまず使ってみてほしい。ボールペンの書き味にはいろいろな要素があり、それには自分の握り方や書き方も含まれるということが分かって、そこからいろいろな気づきが生まれる。エラベルノは、そういうボールペンなのだ。
(文・写真/納富廉邦)
[日経トレンディネット 2017年10月17日付の記事を転載]
[コメント投稿]記事対する自分の意見を書き込もう
記事の内容やRaiseの議論に対して、意見や見解をコメントとして書き込むことができます。記事の下部に表示されるコメント欄に書き込むとすぐに自分のコメントが表示されます。コメントに対して「返信」したり、「いいね」したりすることもできます。 詳細を読む