終始笑いが絶えないムードで進んだイベントだったが、日本での1年間を振り返るサプライズ映像の上映後、メンバーは一転、涙を堪えるような表情に。肩を震わせて涙を流していたダヒョンは、「感動しました。日本デビューから私達を愛してくださって本当にありがとうございます」と絞り出すような声で、ファンへの感謝の気持ちを伝えた。

 ジョンヨンも「TWICE、素敵ですね」と涙ぐみながらぽつり。この映像のBGMに使われたのは、このイベントで初披露となったアルバム収録曲の『Be as One』。「歌詞の内容がファンの皆さんを指しているような曲で、聴くたびに泣いてしまう」(ミナ)という、日本語での初のバラードだ。ジヒョは「この1年忙しく過ごしてきた中で忘れかけていたこともあったが、(この映像で)改めてその瞬間を思い出すことができた。これからも感動を皆さんと分かち合いながら思い出を作っていきたい」と、明るい笑顔で力強く語った。

会場では、タイトルリード曲『BDZ』のダンスを即興で披露。ファンも掛け声で応えた
会場では、タイトルリード曲『BDZ』のダンスを即興で披露。ファンも掛け声で応えた
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1stアルバム『BDZ』で見せたTWICEの挑戦

 「JAPAN 1st ALBUM『BDZ』PREMIUM 試写会」では、約5分間の映像で、17年7月の日本での初のショーケースから18年6月末のツアーまでの舞台裏を見せていたが、この1年のTWICEの日本での飛躍はすさまじいものだった。

最新アルバム『BDZ』は9月12日発売。『One More Time』『Candy Pop』など日本制作のシングルに加え、『Be as ONE』『Wishing』などのバラードを含む全10曲を収録。ワーナーミュージック・ジャパン/5556円(税別・DVD付き初回限定盤A)
最新アルバム『BDZ』は9月12日発売。『One More Time』『Candy Pop』など日本制作のシングルに加え、『Be as ONE』『Wishing』などのバラードを含む全10曲を収録。ワーナーミュージック・ジャパン/5556円(税別・DVD付き初回限定盤A)
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 まず、17年6月、日本初のリリースであるベストアルバム『#TWICE』が初週13万枚を売り上げ、累計セールスは30万枚を突破。この大ヒットは、TWICEのデビューを鮮烈に印象づけるものだった。

 続く同年10月リリースの日本制作1stシングル『One More Time』は出荷枚数33万枚。18年2月の日本制作の2ndシングル『Candy Pop』は同42万枚、5月の3rdシングル『Wake Me Up』は同52万枚と、TWICEはリリースのたびにその規模を拡大していった。

 その間には、デビュー直後の日本初のショーケース、18年初頭のショーケースツアー、5月から始まったツアーのライブなどで、ファンとの距離をどんどん縮めていくことも欠かさなかった。

 さらには年末の『NHK紅白歌合戦』出場や複数回におよぶ『ミュージックステーション』(テレ朝系)出演、「ワイモバイル」のCM出演(18年2月)などを通し、お茶の間への浸透も着実に高めていったのだ。

 たった1年という短期間のうちに、日本での人気を築き上げたTWICE。彼女たちは、この先どこへ向かうのか──そのヒントは、満を持してリリースされる日本制作1stフルアルバム『BDZ』に垣間見えている。映画『センセイ君主』(竹内涼真主演)の主題歌にもなった『I Want You Back』は、誰もが知るジャクソン5の名曲のカバー。さらには初の日本語バラードや、ボーカルが次々と変わっていくアッパーチューンにも挑み、新たなTWICEの魅力を詰め込んでいる。このアルバムを引っさげて、9月29日からは日本初のアリーナツアーが始まる。新たな曲で、どんな進化を見せてくれるのかに期待したい。

(文/ヨコタナオコ、写真/中村嘉昭)


9月4日発売の『日経エンタテインメント!』10月号では、「No.1になるために」をテーマに19ページにおよぶ特集を掲載。メンバーへの個別インタビューを通じ、この1年を振り返りながら、これからTWICEとして目指す各自の目標を聞いた。さらには、所属するJYPエンターテインメント・ジャパンや宣伝戦略を担当するワーナーミュージック・ジャパンの担当者に取材し、この1年の成功の秘密を分析している。

[ 日経トレンディネット 2018年9月4日付の記事を転載]