レンタル費用を旅行仲間で割り勘

 GoProの用途は、主に旅先などでの「自撮り」だ。鞍立氏は「私にとってGoProは『高機能自撮り棒』のような存在」と称する。SuperViewを使うことで、背景を広く写すことができるうえ、撮影範囲が広いため大人数でも写真に収められる。「スマホでは今まで撮れなかった写真が撮れる」(鞍立氏)ことが魅力だと説明する。こうしてGoProで撮影した写真は「Instagramのフィードに流れてくる他の友人がスマホで撮影した写真とは、明らかに質が違う」(鞍立氏)ため、インスタ映えにつながる。また、GoProは幅が6.1cm、高さが4.4cmと手のひらサイズであることも、女性に受けている理由の1つ。「小さなかばんにも入るため、ちょっとしたお出かけにも持ち運びやすい」(鞍立氏)。

 ただし、GoPro HERO5 Blackは家電量販店での実売価格が4万5000円前後と、カメラにこだわりを持たない人にとっては少々高額に感じるだろう。さらに自撮り棒や、防水用のハウジングなどを購入すると、さらに出費がかさむ。そこで、気軽に利用できるレンタルサービスを使い、旅行に行く友人間でレンタル費用を割り勘する、といった使われ方が増えているようだ。

 一方で、女性からの申し込みが増えるにつれて、レンティオでは「GoProを借りたいけれど、どれを借りたらいいか分からない」という問い合わせが増え始めた。そこで、女性利用者の増加に併せて、2017年3月からGoPro HERO5 Black、自撮り棒、microSDカード、防水用ケースをセットにした初心者セットの提供を始めた。初心者セットのレンタル料金は3泊4日で8480円。レンタルをする際の送料は往復で無料だ。既に1000件を超える利用実績があるが「そのほとんどが女性」(三輪氏)だ。

女性利用者の急増に併せて、「GoPro HERO5 Black」、カメラアーム、microSDカードをセットにした初心者セットのレンタルを始めた
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 また、昨年までは貸し出し可能な台数が前機種の「GoPro HERO4」を含めて100台程度にとどまっていたが、この1年で3倍に増やした。レンティオは用意している台数をすべて貸出中の状況でさらに申し込みがあった場合に、追加で購入して貸し出している。そうすることで、過剰に在庫を持たないようにコントロールしてきた。つまり、貸し出せるGoProが3倍にまで拡大したことは、それだけ需要が拡大していることの証左に他ならない。現在も常に大半のGoProが貸出中となっており、順次、追加で購入をしている。

 従来、GoProシリーズはアウトドアレジャー好きが利用するニッチなカメラというイメージが強かった。それが、Instagramの流行によって顧客層に変化が生まれている。

(文/中村勇介=日経トレンディネット)

日経トレンディネット 2017年9月8日付の記事を転載]