「#ゴープロ女子」には写真が13万件

 そのレンティオで、昨年の夏ごろから、GoProを借りる女性が急速に増え始めた。拡大要因はInstagramの流行にあると三輪氏は見る。実際、GoProのレンタルを申し込む女性からは、「どうやってInstagramに写真を投稿すればいいか、といった質問が非常に多く寄せられる」(三輪氏)。また、その用途について顧客にアンケート調査をしたところ、「友人4人で沖縄旅行に行くのに使いたい」といった回答が多かった。Instagramでハッシュタグ「#ゴープロ女子」で検索をすれば、既に13万件を超える写真が投稿されており、人気を集めていることがうかがえる。

 Instagramの利用者が拡大するとともに、フォロワーである友人や知人の心を惹くために、より美しい写真を投稿しようと考える人が増えている。こうした心理はインスタ映えと呼ばれ、それが新たな消費を生み出している。

 このインスタ映えする写真を撮影するのに、GoProが向いていることが人気の秘訣だ。例えば、最新機種の「GoPro HERO5 Black」の撮影機能「SuperView」を使った場合、焦点距離が35mmフイルムカメラ換算で15~16mmに相当する超広角の写真が撮影できる。自分を撮影するためにカメラを取り付ける「自撮り棒」で撮影した場合にも、コンパクトカメラやスマートフォンのカメラ機能と比較して背景を広く写真に収められる。旅先で海や著名な建築物などをしっかりと背景に収めた写真を撮影できるため、Instagram向きというわけだ。

「高画質」「コンパクト」「簡単」が女子受けのポイント

 家電量販店でも"異変"が起こっている。以前は、GoProの購入者の大半が男性客だった。変化が表れ始めたのは1年前ほど前。ビックカメラ有楽町店でカメラコーナーを担当する白田結花氏は、「Instagramの流行と共に、GoProを購入する女性客が急増した」と振り返る。「Instagramで気になった写真に、GoProで撮影されたことを示すハッシュタグがついているのを見て、興味を持った」ときっかけを語る来店客も少なくないという。

 GoProを購入する女性客の多くが20代だ。もっとも、用途によっては他のカメラを提案することもあるが、それでもGoProを指名買いする顧客も多い。「高画質で本体のサイズがコンパクト、そして撮影が簡単であるが女性に響くポイント」と白田氏は説明する。また、アクセサリーが豊富な点も人気の理由。女性客に最も人気のアクセサリーは「3-WAY」というカメラアームだ。伸縮する自撮り棒で、三脚としても利用できるため、旅先でのスナップ撮影には欠かせない。

ビックカメラ有楽町店では「GoPro」シリーズのアクセサリーを豊富に取り揃えている
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この1年で「GoPro」シリーズを購入する女性客が急増している
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 都内に住む会社員の鞍立寛子氏も、GoPro女子の1人だ。2017年2月にGoPro HERO5 Blackを購入した。鞍立氏とGoProの出会いは1月のこと。スノーボードに一緒に行った友人が、GoProをボードの先端に取り付けて、滑りながら撮影していたほか、自撮りにも使っているのを見たのがきっかけだ。それまで、カメラへのこだわりはなく、撮影はもっぱらスマホ。それが友人のGoProで撮影した動画や写真を見て、その違いに驚いた。「スマホで撮影した写真と比べて、背景が広く写っていることに感動した」(鞍立氏)。こうしてGoProの魅力を知った鞍立氏は、すぐに購入を決めた。