2014年に発売された芯が折れにくいシャープペンシル(以下、シャープペン)2種類、ぺんてるの「オレンズ」とゼブラの「デルガード」の登場は、それまで小中学生が中心だったシャープペンのユーザー層を一気に広げ、ビジネスパーソンを中心に大人も使う筆記具となった。
2016年の新しいシャープペンは、そのニーズを受けてなのか、金属パーツを使った大人向けのものが人気になっている。また、シャープペンの新たな可能性を探るべく、芯を出すメカニズムを再考した製品や、シャープペンに付属している消しゴム部分に着目した製品も登場した。
細いラインがきれいに消せる
繰り出し消しゴム付き「モノグラフゼロ」
シャープペンを使うメリットの一つは、鉛筆と同様に消しゴムで消せるということだ。しかし、シャープペンに付属する消しゴムは、決して消しやすいものとは言えない。また、0.5mmの精密な線が引けるということは、消す場合にもかなり細かい作業が要求される場合もある。その部分に着目したのが、トンボ鉛筆の「モノグラフゼロ」だ。
モノグラフゼロは、ノックボタンが消しゴムユニットになっていて、ボタンをノックすれば芯が出るのはもちろん、ボタンを回転させると、ボタンの先から直径2.3mmの細い消しゴムが繰り出される。このあたり、消しゴムブランドの「MONO」の面目躍如というところか、シャープペンでの精密消しが可能なのだ。
また、金属グリップはすべり止めが付いて握りやすく、製図用シャープペンと同じような作りで重心が低く書きやすい。さらに、口金から2段階で突き出している固定ガイドパイプは4mmと長く、筆記部分の視界が広く取れるので、細かい図面などの作図にも対応するなど、プロ用シャープペンのムードを感じさせる。
軸の色は、ライトブルー、ピンク、ライム、シルバーの4色に、MONO消しゴムでおなじみの青白黒のストライプのモノカラーがある。芯は0.5mmだが、モノカラータイプのみ、0.3mmシャープペンも用意されている。もちろん、替え消しゴム(100円)もある。
これは、いわゆる“折れないシャープ”ではなく、従来の製図など精密な線を引くためのシャープペン。実際に持ったときの極端な低重心と、消しゴム繰り出しシステムの精巧さは、これまでになかったものだ。デザイン的にも価格(600円)以上の高級感がある。
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