「感想文」は書かせるけど、アンケートはダメ

増田: 僕はよく社員に感想文を書かせていますが、社内でアンケートを取るのはできるだけやめてほしいと頼んでいるんです。

川島: なぜ感想文は良くて、アンケートはダメなんですか?

増田: 「この企画、どう?」っていうことは、外部の人ばかりじゃなくて、まず社員に聞いてみたいことなのです。時々、本当に聞きたいことの感想文を社員に書いてもらうのですが、全部に目を通しています。

川島: 本当ですか? すごい労力ですよね、増田さん、意外と真面目です(笑)

増田: もちろん、社長である僕に読まれることを前提に書いてあるから、その分は割り引いて読まないと。絶賛されたのを喜んでばかりいたらアホですから。反対意見も含めて知りたいから感想文を書いてもらっています。

 一方、社内では社員に向けたアンケートをやめてほしいと言っています。たとえば「プレミアムフライデーをどう思う?」みたいなのは意味がない。お客さんだったらアンケートを無視できるけれど、社員はできないから。だから感想文だって頻繁にはやっていないし、ましてや〇×式アンケート的なことは意味がないと思うのです。

川島: 社員に愛情持っていますね、増田さん。

増田: 社長として当たり前のことです。でも、CCCというチームを作るには、「頭」がいい人を集めたらダメで、「心」がいい人を集めないといけないんです。

川島: 前回のお話では「心」は「勘」や「感」と結びついているってうかがいました。それって、すぐに分かるんですか?

増田: それこそ、僕の「勘」の働きで「心」がいいかどうかって、すぐに分かります。それと、仲間を大事にする人は「心」がいいということ。つまり「利他」、他の人の幸せを考えられるかどうかは大事です。

川島: それもちょっとした発見! 次回は、「利他」と「勘」と「感」について突っ込んでみたいと思います。

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(写真/稲垣純也)

取材・執筆/川島 蓉子(かわしま・ようこ)

1961年新潟市生まれ。早稲田大学商学部卒業、文化服装学院マーチャンダイジング科修了。伊藤忠ファッションシステム株式会社取締役。ifs未来研究所所長。ジャーナリスト。
多摩美術大学非常勤講師。日経ビジネスオンラインや読売新聞で連載を持つ。著書に『TSUTAYAの謎』『社長、そのデザインでは売れません!』(日経BP社)、『ビームス戦略』(PHP研究所)、『伊勢丹な人々』(日本経済新聞社)、などがある。1年365日、毎朝午前3時起床で原稿を書く暮らしを20年来続けている。

日経トレンディネット 2017年9月7日付の記事を転載]