おいしい昆虫食!? ふんどし世界展開計画!? 

  100年先といわず、2020年の宿泊施設不足問題を一挙に解決するかも、と思えたのが、「誰でもスマホ(タブレット)ひとつで宿泊施設を経営できる世界を目指す」という「Run your hotel with Smartphone only!」のブース。導入は無料で、室内にQRステッカーを貼るだけだという説明に、多くの記者が聞き入っていた。同施設ではホテルのフロントをイメージしたショールームを再現し、これから宿泊施設を始める人に体験してもらう計画だ。

 同様に、東京五輪で活用できそうと感じたのが、フキダシで会話が見える翻訳機を観光インフラにすることを目指す「Fukidashi -カジュアルな会話を生む翻訳機」。「言語文化の壁によって自然なコミュニケーションが生まれにくい外国人観光客のために、マンガで親しんだフキダシを活用し、カジュアルな会話や交流を生む翻訳機を開発する」(「Fukidashi」の篠原由美子プロジェクトリーダー)。

 食料難が予想される未来に向け、「食べて美味しい昆虫料理の創造」を目指しているのが、「Future Insect Food」。昆虫食デザイナーの高橋祐亮プロジェクトリーダーは、「栄養価も高く繁殖もしやすい昆虫は、まさに人類の食文化が新たな段階へと脱皮する可能性を秘めた未来の食材」と熱く語っていた。一方、世界の食料需要が増加するなか、養殖魚の飼料である魚粉の高騰を解決するため、昆虫コオロギの大量生産技術の確立と養魚飼料としての普及を目指しているのが「ECOLOGGIE」。栄養豊富で、国連も次世代の食糧資源として注目する昆虫のコオロギを人工的に大量繁殖させるシステムを確立し、ビジネス化を目指している。

 内覧会でひときわ目をひいていたのが、ふんどし姿の筋骨たくましい男性たち。彼らが推進するのは、世界中でふんどしを楽しむ未来を目指す「Shift→」。「外国人にふんどしを着用してもらうと、みんなその快適さを絶賛する。ふんどしを根本から再定義し、新しいコンセプトのウエアとして世界に発信したい」(星野雄三プロジェクトリーダー)。今後はふんどしを愛用する世界中のインフルエンサーたちを巻き込んで、さまざまな形のコラボレーションを実施する予定だ。ちなみに星野リーダーは東京大学大学院総合文化研究科で筋生理学を修了後、「ふんどし部」という会社を設立。正装はふんどし、カジュアルはスーツだという。

 「ロボットを一家に一台普及させる」("HACO" robot)、「人手不足に直面する地域医療に「診療しながら交流できる」海の家を」(SHIMA Doctor Project)など、もしかしたら未来を変えるかも、と感じさせるプロジェクトが多かった。一方、「人間×コンピューターという視点からの『Computational Creativity』という新たなクリエイティビティの探求」(Computational Creativity)など、難解すぎて筆者には理解不能なテーマもあった。だが意外にそういうプロジェクトこそが将来的に、社会の大きな変化を生むのかもしれない。