音楽と絵で癒やされる「鯉」

 「」は純粋なゲームアプリ。タイトル通り鯉が主役のタップアクションゲームだが、主人公はもう一回り小さい金魚のような風貌で、小川や小さな池などを探検する。日本語や英語などさまざまな言語に設定が可能で、画面に表示されるチュートリアルに従っていけば、中国語が分からなくても自然にゲームの世界に入り込むことができる。

 ステージはいくつも用意されていて、池の主である黒い鯉の突進攻撃を避けながら、別の色の鯉を蓮の花の下まで連れて行ったり、花びらを集めたり、用意された条件を満たすとステージクリアだ。舞台となる池や川にはクリアとは関係のない秘密が幾つもあり、それらを発見するとステージクリア時に評価が上がる。

 難易度は結構高いが、水滴が落ちるステージ、パステルカラーのキャラクター、イヤホンをして聴きたくなる音楽や効果音、それらのすべてがきちんと作られていて癒やされる。

 無数にリリースされる中国製アプリの中には創作意欲あふれるアプリもある。ここで取り上げたような優れたアプリが多くのユーザーに評価されることになれば、スマートフォンアプリに対する中国の消費者の意識も、作り手の意識もずいぶんと変わっていくのではないだろうか。

水色と黄緑の世界が広がる鯉(KOI)
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少し違和感があるが日本語設定も可能
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青い鯉を青い蓮の花の下に連れて行く
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ナマズのような巨大な黒い鯉が攻撃してくる
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筆者/山谷剛史(やまや・たけし)

 海外専門ITライターとしてライター業を始めるものの、中国ITを知れば知るほど広くそして深いネタが数限りなく埋蔵されていることに気づき、すっかり中国専門ITライターに。連載に「山谷剛史のアジアン・アイティー」、「山谷剛史のチャイナネット事件簿」、「華流ITマーケットウォッチ」など。著書に「日本人が知らない中国ネットトレンド2014」(インプレスR&D)「新しい中国人 ネットで団結する若者たち」(ソフトバンククリエイティブ)など。最新刊は「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立 (星海社新書) 」。