拍子抜けするほど普通に走る

 軽自動車「ジムニー」と小型車「ジムニー・シエラ」の大きな違いは、エンジンとタイヤサイズ。インテリアのデザインは、すっきりとした水平基調で、助手席側に乗降時に便利な大型グリップが備わるなど機能性が重視されている。もちろん、エアコンなど基本的な装備は、全車に標準化されている。定員は4人だが、その場合、荷室は小物入れ程度。ただし、後席をたたむと2人+352Lの大容量ラゲッジスペースとなるので、主な使い方は2人乗車プラスアルファとなるだろう。その他のフルモデルチェンジの詳細については、こちらの記事に譲る 「20年ぶりの新ジムニー モード切り替えレバーが復活」。

キャビンは定員が4人で小さなラゲッジスペースを備える。50:50の可倒式となる後席を折りたたむと352Lのラゲッジスペースに
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 注目の悪路走破性だが、実際にオフロードコースをジムニーのMT車で走ってみた。オフロードでは、伝統の副変速機パートタイム4WDが活躍する。トランスファーレバーで駆動方式を4L(低速4輪駆動)モードにすると、ぬかるんだ道や急勾配の道なども走行可能になる。

 さらに、急な下り坂などでも自動制御ブレーキで低速走行できる新機能、「ヒルディセントコントロール」もオンに。上り下りやコブが連なる凸凹の泥道に挑んだ。路面の状態に沿って車体が上下左右に揺れるが、どんどん悪路を突き進む。拍子抜けするほど普通に走るので、恐さも感じない。

急な下り坂などでも自動制御ブレーキで低速走行できる新機能、「ヒルディセントコントロール」(右から2つ目)
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 路面状況でタイヤが滑ったり浮き上がったりすることもあるが、すぐに新機能の「ブレーキLSDトランクションコントロール」が作動し、タイヤの空転を抑えて駆動力を確保し、前進を続ける。ヒルディセントコントロールも効果的。アクセルを抜くと減速するので、ブレーキ操作も最小限にとどめられる。ドライバーは進みたい方向にステアリングを切り、必要な分のアクセルを踏むだけ。

 今回はMT車なので、パワー供給に適切なギアを選択する必要がある。クラッチ操作は 容易で、エンストすることもなかった。試乗車がAT車でなかったのは、「拍子抜けするほど簡単に今回のオフロードコースを走り抜けてしまうから」(スズキ)という。悪路も涼しい顔で切り抜けられる、そんな実力を秘めている。

険しい山道を連想させるオフロードコースを楽々と駆け抜けるジムニー。運転中は障害物に注意は払ってはいるが、ドライビング自体は日常の運転感覚と大きな違いはない。「このクルマならどこまでもいけそうだ」と信頼できた
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