シカゴのトラブル経験を今後に生かせるか
今回のように、運営側が不手際を認めて入場料の払い戻し+αを実施したのは珍しい事例といえる。私自身、米国までの交通費をかけたうえでチケットを割高に入手した立場からすれば、さらなる文句を言いたいところである。だが、全米から来場したトレーナーたちと交流できたことや、ヘラクロスやアンノーンなど珍しいポケモンがホテルの自室からもゲットできたことなど、かなり楽しめたのも事実。さらに、現地では伝説のポケモンを簡単にゲットできたこと(誰でも一発でゲットできるよう難易度が下げられていた)も勘案すれば、交通費を返せというところまでは怒っていない。
ポケモンGOはネットワークを使うゲームである以上、携帯電話網の増強はもちろん、Wi-Fiスポットの設置や容易にクラッシュしない安定したアプリへのアップデートが不可欠である。今回のシカゴでの失敗を良い教訓として、今後のポケモンGOのイベントを成功させてほしいと祈るばかりである。
その後、8月初旬に予定されていたヨーロッパのリアルイベントは一部延期されてしまったが、日本では8月9日~15日に横浜・みなとみらいでポケモンGOのリアルイベント「ピカチュウだけじゃない ピカチュウ大量発生チュウ!」が実施された。
赤レンガパークやカップヌードルミュージアムパーク周辺には、ソフトバンクが移動基地局車を出し、ソフトバンクのWi-Fiスポットを他キャリアのユーザーにも開放する施策が取られた。日本の携帯電話会社は、東京ゲームショウやコミックマーケット(コミケ)などのイベント会場における携帯電話回線の混雑解消にはかなりのノウハウがあり、多くのトレーナーが楽しめるイベントになった。
(文/水野勝成)
関連外部リンク
[日経トレンディネット 2017年8月10日付の記事を転載]
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