ソニーはHDR、東芝は地デジの高画質化が得意

 高画質エンジンは各メーカーに特徴がある。

 ソニーのBRAVIA最上位モデルに搭載する「X1 Extreme」は、さまざまな映像を高コントラストなHDR相当の画質で描く「HDRリマスター」、そして効果的にHDR効果を生み出すバックライトコントロールの精度が高い。

ソニーの「X1 Extreme」による「HDRリマスター」
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 パナソニックのVIERAに搭載されている「4Kファインリマスターエンジン」は2種類の超解像を組み合わせた画質とともに、精緻な色再現を実現する「ヘキサクロマドライブ」により原画に忠実な映像表現を得意としている。

 東芝のREGZAは、「レグザエンジンBeauty PRO」に組み込まれた「レゾリューションプラス」と「アダプティブフレーム超解像」を使った、日本特有の地デジの高画質化が得意。また「美肌リアライザー」で人肌の色を正確に表示する機能はエンジンの名前の由来にもなっている。

東芝「レグザエンジンBeauty PRO」による「美肌リアライザー」
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 シャープのAQUOSは8K解像度を実現する「X8-Master Engine PRO」により、サブピクセルによる8K解像度に対応した映像処理と「超解像・8Kアップコンバート回路」対応エンジンをいち早く現行製品へと組み込んでいる。

 一方、海外メーカーなど独立ベンダーによる高画質エンジンも存在するが、液晶テレビを自社で製造する大手家電メーカーのほうが完成度が高いのが現状だ。

 液晶テレビは構成パーツが多く、作り込みの余地も幅広い。そのため4Kパネルを使うだけでは、同じ画質にはならない。

 シンプルさを追求しコストダウンによりヒットした「格安4Kテレビ」と、日本メーカー製テレビの画質の差は、高画質エンジンやその中に詰め込まれたノウハウの差だといえる。

(文/折原一也)

日経トレンディネット 2017年8月17日付の記事を転載]