立ち読みどころか座り読み、寝そべり読みまで!?
中国各地、内陸に至るまで各都市に、カフェを併設したオシャレな内装の書店が増えている。それらを紹介する前に、まず従来の書店について解説しておこう。
中国の大手「新華書店」をはじめとした各書店は、広大なフロアに膨大な本が並べられ、客は地べたに座ったり、寝転がったりしてそれらを立ち読み(?)するのが当たり前。客たちは、じっくり読み込んだ後で適当に棚に戻す。言うまでもないが、店員はそれらを並べ直したりはしない。特に児童書のコーナーはひどく、もはや売り物にならないレベルだ。
店内には子供向けのスマートウォッチや学習用タブレットなどを扱う文具コーナーもあるが、肝心の子供がいないことも多く、やる気のなさそうな店員が待機しているだけ。店舗全体に活気があるとは言い難く、競争の激しい中国において、書店は悪い意味で古き良き一昔前の中国を思い起こさせる場所となっている。
本を買うなら、安くて手あかのついていない新品が手に入るオンライン書店が最善。となれば実店舗が消滅するのは時間の問題とも思えるが、そうではなかった。中国全土のショッピングモールに、カフェを併設した新しいタイプの書店が登場し始めたのだ。


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