2015年には台湾かき氷専門店「ICE MONSTER」が日本初上陸。2016年には韓国で大人気の粉雪風かき氷「ソルビン」が日本初上陸と、毎年、ニューフェイスが登場し人気を集めているかき氷界。(日経トレンディネット関連記事「かき氷にもニューウエーブが続々登場!今回はかき氷界を調査」)、「韓国で大ブームのかき氷「ソルビン」が日本初上陸」)。かき氷専門店は増え続け、メニューもますますマニアックになっているなか、かき氷専門店以外の飲食店のかき氷が独特の進化をとげ、人気を集めている。
笹塚のイタリア料理店「ペルラヴィータ十号坂」は、オリーブオイルと黒コショウを使用したイタリア風かき氷「桃のカルボナーラ」などを考案。2015年夏からランチタイムにイタリア風かき氷店「シロッポ」として営業を開始したところ、10席しかない小さな店のランチタイムに30~40人もの客が押し寄せる繁盛店に。あまりに混雑してディナーの準備にも支障が出るようになったため、2016年には近隣にかき氷のテイクアウトもできる支店「ドルチェリア ジーロ」をオープン。こちらも週末には、テイクアウトだけで100~150杯ほどのかき氷が売れるという。
シロッポと同じ笹塚にある関西風たこ焼き・明石焼きの専門店「神戸 みなと屋」も、サツマイモ、カボチャなど、これまでのかき氷にはなかったユニークなシロップが人気。席数わずか10の同店で1日最高150杯もかき氷が売れるというから驚きだ。同店のたこ焼きは6個430円からだが、かき氷を始める前と比較すると、平均客単価は400円以上もアップしているそうだ。
2014年2月、秋葉原にオープンした焼き肉店「生粋(なまいき)」も、レモンとバジルを漬け込んだシロップの「バジルレモン」など工夫をこらしたかき氷が人気。グループ客は数種類注文し、食べ比べをするのが常だという。さらに2016年6月29日にオープンしたばかりのコーヒー専門店「SNOW BEANS COFFEE」では、 日本に1台しかないというかき氷機を導入。他では味わえない独特の食感のかき氷で、幅広い年代の集客に役だっているという。
なぜこれらの店はこれほどかき氷に力を入れているのか。またユニークな発想のかき氷は、本当においしいのか。実際に各店を訪れて確かめてみた。
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