結論「割り切って使うなら100円ショップもあり」

 やはり100円ショップの外付けレンズはそれなりの写りということが分かっていただけただろう。3個セットで1500円クラスのレンズも、100円ショップのものと描写に大きな差はない。

 画質をあまり気にしないのであれば、これらのレンズを選ぶのもいい。背景を入れたセルフィー(自撮り)や大勢の集合写真などは特に便利。「ひと夏の相手」と割り切れば悪くない価格だ。いつものiPhoneとは少し違った写真が楽しめる。

 ただ、固定方式がクリップ式のため、iPhoneのレンズと外付けレンズの中心が微妙にずれてしまう場合があり、ワイドレンズや魚眼レンズで「ケラレ」という現象が発生しやすいのは注意したい。画面の隅が暗くなってしまうのだ。また、手にあたって不意に外れてしまうこともある。その点、3個1500円クラスレンズは、100円ショップのものより若干だがクリップの精度が高かった。レンズ交換はスクリューマウントなので一手間かかるが、ケラレの発生がやや少ない。周辺の描写にこだわる場合はこちらのタイプを使用するといいだろう。

 一方、ExoLens Proレンズは高価なだけあって素晴らしい写りだが、おいそれとは手が出ない。コンパクトデジカメやミラーレス一眼を持ち歩きたくない、それらを買う予算をこちらに回せるという人ならば、ExoLens Proレンズをチョイスしてもいいだろう。コンパクトで軽く、iPhone自体で撮影できるのでInstagramやLINEなどで写真をシェアするのも楽しくなるはずだ。

 なお、今回はiPhone 7をターゲットに外付けレンズを試したが、iPhone 7 Plusのようなデュアルレンズ機や、一部のAndroid機のようにレンズが端末の中心にある機種の場合は外付けレンズの選択肢が限られる。自分のスマートフォンのカメラの位置や構造を確認して外付けレンズを選んで欲しい。

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