手ぶらで野外フェス。高級リゾート気分で過ごすのがトレンド?

 一方、グラストンベリー・フェスティバル以外の音楽フェスでも、グランピングを提供するビジネスが続々と登場してきた。こちらも、テント、ポッドパッド、キャンピングカーといろいろな種類が用意されている。2人用から8人用までといった具合で、カップルでもグループでも楽しめるよう、選択肢も幅広い。

「ピンクムーン キャンピング」のウエブサイト
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とてもカラフルな簡易ベッド付きの小屋、ポッドパッド。(c)podpads.com
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 さらに、もっと快適にぜいたくに過ごしたいという人には、「ポップアップホテル」というオプションもある。こちらは、あらかじめテントが設営されているのはもちろん、マットレス付きのベッド、ふとん、枕、リネン、タオルも完備。プライベートのバーやレストラン、チルアウト・スペース、専用駐車場、コンシェルジュ、スパ、スイミングプールなどがあり、高級ホテルも顔負けのサービス。文字通り、手ぶらで出かけて快適なホテル滞在ができてしまうのだ。

 気になるお値段は、2人用ユルト360ポンド(2016年7月現在、約5万261円)から8人用豪華スイート1万320ポンド(2016年7月現在、144万839円)までさまざま。こうなると、フェスティバルに行きたいのか、高級リゾートに行きたいのか、目的不明だが、フェスを豪華に快適に過ごしたいという欲張りな人にはぴったりだ。

 グラストンベリー・フェスティバルなどでは、近年フェス終了後にテントや荷物を持ち帰らないでキャンプ場に置き去りにして帰る人が続出し、フェス参加者の意識の低下が主催者を悩ませている。こうした問題をみても、フェスでのグランピングは今後ますます人気を集めていくことが予想される。

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コンシェルジュまでいる高級ホテル顔負けのサービスが受けられる「ポップアップホテル」。(c) facebook.com/thepopuphotel
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 かつて、フェスティバルといえば、体力勝負で、サバイバル・スキルが試されるアウトドア・イベントと考えられてきたが、より快適に、よりラクに、よりぜいたくに過ごせるよう、フェスの宿泊スタイルも変化を遂げているようだ。音楽フェスには行きたいけど、キャンプをするのはちょっと……という人も、気軽にフェスに挑戦できるようになり、音楽フェスがさらに身近な存在になりそうだ。

(文/名取由恵 編集/日経トレンディネット