送信機のスティックから手を離すとその場で静止、勝手に流されない

 Phantom 4は、従来のPhantomシリーズよりも安全機能が格段に充実し、ビギナーでも墜落や損傷の心配なくフライトが楽しめる。安定性の高いフライトや、きれいな映像が撮れるカメラの機能について試した。

 送信機とタブレットをUSBケーブルで接続して電源を入れ、タブレットにインストールした専用アプリ「DJI GO」が起動したのちに機体の電源を入れれば準備完了だ。電源を入れる順番は送信機→機体の順で、電源を切るときには機体→送信機という順番を守る必要がある。機体の電源を先に入れると送信機に制御されない状態となり、最悪の場合は機体が勝手に動き出してしまう。これを防止するためだ。

 送信機と機体の接続が確認できたら、Phantom 4では最初に「コンパスキャリブレーション」と呼ばれる作業を実施する。これは、フライトコントローラーに機体の姿勢と方位を覚え込ませるためのもので、機体の電源を切った状態で場所を大きく移動した場合に必要になる作業だ。メーカーの担当者によると、過去にPhantomシリーズが墜落した事例の多くは、このコンパスキャリブレーションを怠ったことによるものが多いそう。作業が完了したことをアプリ上で確認したら、機体を地面に置いてGPS信号が受信できるのを待つ。GPS衛星を十数個捕捉できたら機体が自動的にその場所を記憶するので、晴れて離陸できるようになる。

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コンパスキャリブレーションは、最初に機体を水平に持って360度回転し、その後、機体を垂直に持ち替えて再び360度回転する
離陸はなるべく周囲が広く、下が硬い場所を選びたい。砂地だと機体が傾いたり、ローターが吹き下ろす風で砂塵が舞い上がり、機体内部に入ってしまったりする可能性があるからだ。草地の場合は、なるべく草が短い場所を選ぶようにしたい
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 周囲の安全を確認したうえで、左右のスティックを下に1~2秒保持するとローターが回転し、離陸の準備ができる。右のスティックをゆっくりと上に上げ、ローターの回転速度を上げると離陸する。

 スティックをニュートラル(中立)に戻すと、目の高さでホバリング(空中静止)した。1万~2万円程度のドローンでは、高度や位置を維持するために常にスティックを動かして調整する必要がある。だが、Phantom 4はスティックから指を離してもほぼ微動だにしない状態で空中で静止するのに驚かされる。内蔵の各種センサーやGPSの情報を駆使し、機体の姿勢や高度、位置を細かく自動で制御しているからだ。多少風が吹いたとしても、その風にあらがう形で制御を働かせ、姿勢を補正する。

離陸したら、まずは目の高さでホバリングさせてみる。目的の高さに達したらスロットルスティックを中立位置に戻すだけで、あとは何もしなくてもフラついたりすることなくピタッと静止する
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専用アプリ「DJI GO」の画面。さまざまな情報がリアルタイムに更新される。スマホやタブレットが通信回線に接続されていれば、右下に地図も表示される
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離陸したら前後左右に機体を動かしてみる。Phantom 4が動き出す瞬間や停止する瞬間には、機体が大きく傾くが、カメラの映像はまったく揺れたりぶれたりすることなく、常に水平を保っている。これがPhantom 4のジンバルの効果だ。Phantom 4の場合、カメラ単独ではパン(回転)ができないため、機体を回転させることでカメラを回すことになっている
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飛行モードを通常のPモードからS(スポーツ)モードにすると、その最高速度は72㎞/hにも達する。機体を大きく傾けて飛ぶ様は迫力そのものだ
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 ホバリングで機体の調子をチェックし、問題なく飛行できそうだと確認できたら、前後左右に進ませたり、高度を上げてみる。カメラが捉えた映像は、送信機に付けたタブレット上に表示される。普段は見ることができない高い視点の映像が簡単に撮影できるのは、ドローンの醍醐味のひとつといる。カメラと機体の間に取り付けられたジンバルのおかげで、機体が動いても風が吹いても映像はきわめて安定している。

  離陸したら前後左右に機体を動かしてみる。Phantom 4が動き出す瞬間や停止する瞬間には、機体が大きく傾くが、カメラの映像はまったく揺れたりぶれたりすることなく、常に水平を保っている。これがPhantom 4のジンバルの効果だ

Phantom 4の場合、カメラ単独ではパン(回転)ができないため、機体を回転させることでカメラを回す仕組みだ