アートを身につけて身近に感じてほしい

 ハコスコの本気度に比べると、傷絆創膏はやや“ゆるい”商品のように感じられる。

 「傷絆創膏は若い来場者に向けたグッズです。アートを身につけられればより身近に感じてもらえるのではないかと思い、企画しました」(真鍋氏)

 身につける……たしかに。オリジナルのTシャツも販売しているが、これも絵画をそのまま転写したものではなく、さりげないデザインで日常的に着てもらえるものを意識したとのこと。

「絆創膏」(550円)。ネット上のつぶやきでも見かけたが、「ルノワールおじさんが優しく傷を癒やします」との商品解説に、ケガをしていなくてもつい使いたくなってしまう(たぶん)
「絆創膏」(550円)。ネット上のつぶやきでも見かけたが、「ルノワールおじさんが優しく傷を癒やします」との商品解説に、ケガをしていなくてもつい使いたくなってしまう(たぶん)
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「Tシャツ」はブルーとピンクの2色、各3000円。ルノワールが遺した「絵は見るものじゃない。一緒に生きるものさ」という言葉が描かれている
「Tシャツ」はブルーとピンクの2色、各3000円。ルノワールが遺した「絵は見るものじゃない。一緒に生きるものさ」という言葉が描かれている
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 マスキングテープやダイカットふせんなど、つい友だちにプレゼントしたくなるようなグッズもあった。

「マスキングテープ」(全2種類、各350円)。2種類セットだと650円
「マスキングテープ」(全2種類、各350円)。2種類セットだと650円
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「ダイカットふせん」(500円)
「ダイカットふせん」(500円)
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 個性豊かなグッズの中で唯一、フチ子だけはルノワール展のオリジナルグッズではないそうだ。真鍋氏によると、ルノワール展の開催をきっかけにロフトと玩具メーカーの奇譚クラブが共同で開発した商品だが、「若い人にルノワールの魅力を知ってもらいたい」というグッズの主旨が展覧会と一致したため、ミュージアムショップでも取り扱っているという。

 しかし、それ以外のグッズは展覧会の期間中に、会場でしか買えない。iPhoneケースや絵画に出てくるドレスをイメージにした布バッグなど、この記事で紹介しきれなかったグッズもまだまだある。気になる人は、ぜひ会場に足を運んでその“トンガリ具合”を確かめていただきたい。

(文/樋口可奈子)

「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」
【会 期】 2016年4月27日(水)~ 8月22日(月)
【休館日】 毎週火曜日。ただし8月16日(火)は開館
【開館時間】 10~18時
  ※金曜日、8月13日(土)、20日(土)は20時まで
  ※入場は閉館の30分前まで
【会 場】 国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
http://www.nact.jp/
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