現在、国立新美術館(東京・六本木)で開催中の「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」(以下、ルノワール展)。その関連グッズがかなり“トンガっている”らしい。

 展覧会のグッズと聞いて思い浮かぶのは、図録や絵はがき、絵画をモチーフにしたクリアファイル。最近では展覧会をイメージしたキャンディーやチョコレートを扱っていたりもするが、せいぜいその程度しか思いつかない。いったいどんな変わった商品があるのだろうか。

ルノワールのフチ子!?

 インターネットでルノワール展を検索すると、グッズに関する“つぶやき”がいくつも見つかった。

「グッズ売り場で見かけたルノワール展の顔ハメフチ子がじわじわきてる」「ネコちゃんのぬいぐるみがすごいかわいくて、狙い撃ちされた感じ(笑)」「グッズ情報のページに傷絆創膏があった! 『ルノワールおじさんが優しく傷を癒やします』って、どんな発想……」

「顔ハメのフチ子 RENOIR」。左から『ジュリー・マネ』『ぶらんこ』『ピアノを弾く少女たち』『田舎のダンス』、各800円。ルノワール展のグッズ売り場のほか、全国のロフト(一部店舗を除く)でも取り扱い中
「顔ハメのフチ子 RENOIR」。左から『ジュリー・マネ』『ぶらんこ』『ピアノを弾く少女たち』『田舎のダンス』、各800円。ルノワール展のグッズ売り場のほか、全国のロフト(一部店舗を除く)でも取り扱い中
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横にすると、フチ子が顔ハメ看板にぶらさがっているのが分かる
横にすると、フチ子が顔ハメ看板にぶらさがっているのが分かる
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 名画の一部になったフチコや、ルノワールの代表作『ジュリー・マネ』に描かれた猫のぬいぐるみ。絵画モチーフの絆創膏に、ルノワールの絵の世界をスマホでバーチャル体験できる「ハコスコ」(仮想現実を手軽に体験できる箱)など、つぶやきとともに紹介されたグッズの画像は、たしかに今までの絵画展では見かけたことのないものばかりだ。

 公式サイトにも、創作立体おりがみや自立するうちわなど「なんでこんなものを作ったの?」と思うようなグッズが溢れている。

「創作おりがみ」(800円)。グラフィック折り紙などを手がけるデザインユニット・COCHAE(こちゃえ)とのコラボレーションによるもの
「創作おりがみ」(800円)。グラフィック折り紙などを手がけるデザインユニット・COCHAE(こちゃえ)とのコラボレーションによるもの
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「自立するうちわ(solano)」(2800円)。柄の部分が金属でできており、使わないときはデスクに立てておける
「自立するうちわ(solano)」(2800円)。柄の部分が金属でできており、使わないときはデスクに立てておける
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 そこで早速、グッズを企画した会社に話を聞いた。

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