主軸商品「白ワキ姫」がアジア圏で大ブーム
開発に1年をかけて完成したのが、古い角質をピーリングしながら肌をホワイトニングする「白ワキ姫」だ。himecotoの第1弾コスメとして、2014年から販売されている。
「実際の使用感は女性でないと分からないので、開発段階で社内のスタッフや妻に協力してもらい、モニタリングしました。社内のスタッフに聞きづらいことも妻には掘り下げて聞けたので、助かりましたね」(真田部長)
売り上げも好調で、2016年には寝る前に塗るワキ専用の美白パック「白ワキ姫 ナイトパック」を発売。さらに、“洗濯板構造”でワキについたデオドラント剤を落とす「白ワキ姫せっけん」も2017年3月に発売した。白ワキ姫シリーズの2017年6月までの累計販売個数は75万445個に及び、2014年から2015年の販売個数を比較すると、約8倍の伸び率を記録したのだという。
その理由の一つがパッケージだ。白ワキ姫のパッケージを見ると、使い方や効果がひと目で分かるデザインになっている。
「himecotoはまずバラエティーショップでテスト販売し、反応が良い商品をドラッグストアで販売しています。白ワキ姫はドラッグストアでも展開していますが、ドラッグストアは商品数がバラエティーショップより圧倒的に多く、さらに顧客の年齢層もさまざまなので、数ある商品の中で手に取ってもらえるよう、パッケージは分かりやすくしています。商品開発の中で、パッケージデザインにかける時間が一番長いかもしれません」(真田部長)
また、海外での展開も売り上げに貢献している。同社では20年前から「Baby Foot」という足の角質ケアブランドを展開しており、累計販売個数が1400万個以上と、同社の売り上げの半分を占める主軸製品となっている。これらは海外の美容展示会に参加するなどして地道に海外にも販路を広げ、現在では世界50カ国以上で販売。中国には現地法人(上海李瑠多貿易有限公司)も設立している。
そのネットワークを活用し、白ワキ姫も海外での販売をスタート。韓国やマレーシアなど、美白への意識が高いアジア圏での売れ行きが好調で、韓国の竹下通りともいえるソウルの明洞にあるドラッグストアでは、白ワキ姫が1日に1000個売れたほか、マレーシアでは1日100個以上がネット通販で売れているという。
「今後はシンガポールや台湾、中国での販売も考えており、実現すれば国内の売り上げを上回る可能性があります」(真田部長)
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