毎月どれだけ通信すると大手のほうが安くなる?

 5社のプラン構成や通話スタイルはそれぞれ異なるが、大容量プランを契約した場合、毎月のコストはどれくらいになるのだろうか。ここでは月20GB以上のプランを大容量プランとして試算し、結果を以下の表にまとめた。

 なお、料金プランの構成は複数のかけ放題プランから選べる大手携帯電話会社に合わせて、通話時間に応じて通話料金が生じる「従量制」、各通話最初の数分間が無料になる「一部定額」、国内宛の通話が無料になる「通話定額」の3パターンに分類し、それぞれの月額料金を計算した。IIJmioとイオンモバイルについては、通話料割引オプションを追加契約した場合を「一部定額」として月額料金を求めている。

 また、大手携帯電話会社の料金は2年単位の契約(いわゆる2年縛り)を前提とし、キャンペーンによる割引などは考慮していない。

大容量プランのコスト比較
大容量プランのコスト比較
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 従量制および一部定額の通話スタイルにおける月額料金を比べると、月40GB台までは大手携帯電話会社よりもIIJmioやイオンモバイルのほうが安い。

 例えば、月30GBまでで一部定額のプラン構成を比較すると、毎月のコストはイオンモバイルが6930円、IIJmioでファミリーシェアプランに20GBを追加した場合(合計32GB)が6960円(「誰とでも3分&家族と10分」選択時、以下「3分定額」)または7190円(「誰とでも10分&家族と30分」選択時、以下「10分定額」)であるのに対し、大手3社で一番安いauフラットプラン(スーパーカケホ)の月30GBまでは8500円掛かる。

 しかし、月40GBを超えて月50GBに達するようなプラン構成では、ソフトバンクの「ウルトラギガモンスター(データ定額 50GB)」が最も安い。一部定額の通話スタイルにおける毎月のコストは9000円で、イオンモバイルの1万1650円や、IIJmioでミニマムスタートプランに50GBを追加した場合(合計53GB)の1万300円(3分定額)または1万530円(10分定額)よりも1000円以上お得だ。

 また、イオンモバイルで月40GBまで使えるプラン構成と比較しても、月50GB使えるウルトラギガモンスターとの差額はわずか170円だ。IIJmioでファミリーシェアプランに月30GBを追加し(合計42GB)、通話定額オプション「誰とでも10分&家族と30分」を選んだ場合に対しては、ウルトラギガモンスターのほうが月当たり8GB多く使えるのに、コストは90円安いのだ。

月30GB以下ならコストが安いのは格安SIM

 大手携帯電話会社と格安SIMの大容量プランを比べた場合、格安SIMのコストが安いのは月30GBまで。イオンモバイルで月30GBまでのプランに一部定額の通話料割引オプションを付けた場合と、auフラットプラン一部定額を選んだ場合を比べると、月額料金はイオンモバイルのほうが1570円安い。

 それ以上の容量が必要な場合、ソフトバンクのウルトラギガモンスターが安くなる。月50GBまでのプラン構成では格安SIMよりも安く、月40GB台のプラン構成と比較しても月額料金は拮抗している。

 つまり、目安となる容量は「月30GB」だ。毎月の通信量が30GBにおさまるのなら、コストを抑えるために格安SIMを契約するのがいい。月30GBまでであれば「楽天モバイル」「mineo」「BIGLOBEモバイル」などでも提供しているため、選択の幅が広がる。30GBではギリギリ足りないという人は、月32GBや月36GBといったプラン構成にできるIIJmioを選ぶのもいいだろう。

 一方、月30GBでは足りず、40GBや50GBは使いたいという人は、大手携帯電話会社の大容量プランが候補に入る。必要な通信量や通話料割引オプションの有無によっては、ソフトバンクのウルトラギガモンスターのほうが安くて済むケースもある。

 それに、格安SIMではすべての通話が無料になる通話定額プランが選べない。長電話を掛けることが多い人は、大手携帯電話会社を選んだほうがお得な場合もある。

 大手携帯電話会社と格安SIMには、それぞれ特徴がある。大手携帯電話会社には通話定額プランがあり、キャリア(ケータイ)メールの送受信もできる。格安SIMでは2年縛りに悩まされない料金プランが主流で、IIJmioのように月50GBを超えるプラン構成も選択可能だ。コストの差額がわずかであれば、こうしたメリットやデメリットも勘案の上で、自分にとってのメリットが大きな通信会社を選ぶのがいい。

(文/松村武宏)

[ 日経トレンディネット 2018年6月14日付の記事を転載]