水だけで、汗もニオイもすっきり洗い流せる

 一般的なスムースレザーの革靴なら、専門店ではもちろん、自分でも水洗いが可能だと聞く。その方法を調べてみたところ、表面の古いワックスを取り除いたり、皮革専用の洗剤で洗ったり、陰干しで乾くまでに数日かかったりなど手間がかかる。汗をかいたからといって気軽に洗うのは難しそうだ。

 しかし、「ラバッジオ」シリーズの手入れ方法はごくシンプル。表面革はぬれた布などで水拭きし、内側は流水で洗い流すだけ。出張などで同じ靴を履かなくてはならない場合も、換えのインソールがついているので、毎日取り替えれば快適だ。そこで実際に、どの程度簡単に洗えるのかを試した。

インソールを取り出し、恐る恐る内側に水を流してみると、防水性の高い構造だけあって、表革に水がまったく染み出さない
インソールを取り出し、恐る恐る内側に水を流してみると、防水性の高い構造だけあって、表革に水がまったく染み出さない
[画像のクリックで拡大表示]
水はけもよく、水洗い後に靴を反対にすると、残っている水がすぐに流れ落ちてきた。晴れた日であれば、陰干しで1日程度で乾かすことができるので、普通の革靴を水洗いするより、時短かつ簡単に手入れができそうだ
水はけもよく、水洗い後に靴を反対にすると、残っている水がすぐに流れ落ちてきた。晴れた日であれば、陰干しで1日程度で乾かすことができるので、普通の革靴を水洗いするより、時短かつ簡単に手入れができそうだ
[画像のクリックで拡大表示]

 洗剤やブラシを使ってゴシゴシ洗ったほうが汗やニオイが落ちるような気がしたが、そうするとライニング部分の防カビ効果が落ちてしまうのだそうだ。表革も同様で、特殊な防水加工が落ちやすくなるだけでなく、表面の傷や型崩れをおこす可能性もあるという。ただし、水で汚れを洗い流す程度であれば問題がない。

 革靴は洗えないという思い込みをくつがえす、洗えるレザーを使用した靴は、クールビズの必需品となりそうだ。足元を清潔に保つことは、男性の身だしなみとして大切。フォーマルにも対応できるビジネスシューズと、オンタイム、オフタイムに使えるローファータイプ。仕事によって使えるシーンは異なるが、湿度が高く、気温も年々上昇している夏を清潔に乗り切ることを考えるならば、両方持っていても損はなさそうだ。ただし、半乾き状態はかえって臭いが強くなることもあるのでしっかり乾かしてから履いていただきたい。

(文/小口梨乃)

日経トレンディネット 2017年7月3日付の記事を転載]

まずは会員登録(無料)

有料会員限定記事を月3本まで閲覧できるなど、
有料会員の一部サービスを利用できます。

※こちらのページで日経ビジネス電子版の「有料会員」と「登録会員(無料)」の違いも紹介しています。

※有料登録手続きをしない限り、無料で一部サービスを利用し続けられます。

春割実施中