フォーマルにも対応する、洗えるビジネスシューズ

 クールビズとはいえ、なかなかカジュアルダウンできないという人におすすめなのが、2017年から髙島屋とマドラスが共同開発した「マドラス モデロ ラバッジオ」シリーズだ。防水、防カビ、速乾性に優れた構造で、表面革は水拭き、内部は水洗いすることができる。

「マドラス モデロ ラバッジオ」シリーズ。髙島屋の日本橋、新宿、玉川、横浜、大阪、京都、泉北、堺、米子、岡山、岐阜の11店舗で販売中
「マドラス モデロ ラバッジオ」シリーズ。髙島屋の日本橋、新宿、玉川、横浜、大阪、京都、泉北、堺、米子、岡山、岐阜の11店舗で販売中
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 「洗えるビジネスシューズを企画したきっかけは、クールビズのニーズの多様化」と話すのは、髙島屋MD本部 紳士靴セントラルバイヤーの不破健氏だ。

 「クールビズはもはや多くの人に認知され、TPOや好みに応じておしゃれに楽しむ人が増えてきました。その中で『あまりカジュアルになりたくない』というお客様も多く、そうしたさまざまなニーズに応えるため、髙島屋では、2016年から洗える天然繊維のジャケットなどを展開し、今年は雑貨アイテムの商材開発を行いました」(不破氏)

 特に力を入れたのが、洗える革靴を作ること。「『革靴はムレるが、臭くても仕方なく履いている』というビジネスパーソンの悩みを解決したいと思い、従来では困難だった“洗える”革靴を企画しました」(不破氏)

 共同で開発したのは、90年以上の歴史を持つ靴メーカーのマドラス。ビジネスシーンで使用できる防水シューズを提案してきたメーカーで、「ラバッジオ」シリーズにはこれまで培ってきた技術が多く生かされている。

 表面には、水を芯まで通さないというトップクラスの防水革を、内側のライニングには、防水、防カビ、抗菌防臭というさまざまな機能を持つ速乾性の高い素材を使用している。さらに、ライニングを靴下のような袋状の構造にし、表革とライニングの縫い目にも防水テープを貼るという、最も防水性の高い構造のひとつである「ブーティ構造」を採用。水に強い素材と構造を開発した。

店頭のディスプレーでも水を実際に流し、水への耐久力をアピールしている
店頭のディスプレーでも水を実際に流し、水への耐久力をアピールしている
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 デザインも魅力のひとつだ。「機能性が高いからといって、それを全面に押し出さないようなデザインを心がけ、ビジネスシーンにおいて最もベーシックなデザインのドレスシューズを開発しました」(不破氏)。

デザインは、ストレートチップ、プレーントゥ、ダブルモンク、セミブローグ、ホールカット、ローファーの全6種類(税込み2万520円)。デザインによって2~5色を展開。秋冬に向けて、靴内部に吸水発熱素材を使用した新モデルも発売予定(10月中旬予定、販売店舗未定)
デザインは、ストレートチップ、プレーントゥ、ダブルモンク、セミブローグ、ホールカット、ローファーの全6種類(税込み2万520円)。デザインによって2~5色を展開。秋冬に向けて、靴内部に吸水発熱素材を使用した新モデルも発売予定(10月中旬予定、販売店舗未定)
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 そのほか、サイズ展開を23~30cmと広げたり、本体価格を2万円以内に設定したりするなど、買いやすさも重視している。

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