フォーマルにも対応する、洗えるビジネスシューズ
クールビズとはいえ、なかなかカジュアルダウンできないという人におすすめなのが、2017年から髙島屋とマドラスが共同開発した「マドラス モデロ ラバッジオ」シリーズだ。防水、防カビ、速乾性に優れた構造で、表面革は水拭き、内部は水洗いすることができる。
「洗えるビジネスシューズを企画したきっかけは、クールビズのニーズの多様化」と話すのは、髙島屋MD本部 紳士靴セントラルバイヤーの不破健氏だ。
「クールビズはもはや多くの人に認知され、TPOや好みに応じておしゃれに楽しむ人が増えてきました。その中で『あまりカジュアルになりたくない』というお客様も多く、そうしたさまざまなニーズに応えるため、髙島屋では、2016年から洗える天然繊維のジャケットなどを展開し、今年は雑貨アイテムの商材開発を行いました」(不破氏)
特に力を入れたのが、洗える革靴を作ること。「『革靴はムレるが、臭くても仕方なく履いている』というビジネスパーソンの悩みを解決したいと思い、従来では困難だった“洗える”革靴を企画しました」(不破氏)
共同で開発したのは、90年以上の歴史を持つ靴メーカーのマドラス。ビジネスシーンで使用できる防水シューズを提案してきたメーカーで、「ラバッジオ」シリーズにはこれまで培ってきた技術が多く生かされている。
表面には、水を芯まで通さないというトップクラスの防水革を、内側のライニングには、防水、防カビ、抗菌防臭というさまざまな機能を持つ速乾性の高い素材を使用している。さらに、ライニングを靴下のような袋状の構造にし、表革とライニングの縫い目にも防水テープを貼るという、最も防水性の高い構造のひとつである「ブーティ構造」を採用。水に強い素材と構造を開発した。
デザインも魅力のひとつだ。「機能性が高いからといって、それを全面に押し出さないようなデザインを心がけ、ビジネスシーンにおいて最もベーシックなデザインのドレスシューズを開発しました」(不破氏)。
そのほか、サイズ展開を23~30cmと広げたり、本体価格を2万円以内に設定したりするなど、買いやすさも重視している。
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