動画とGPSデータは別々
ND-DVR10で撮影された映像は、MP4形式のファイルで保存される。WindowsのメディアプレーヤーやAndroid標準の動画プレーヤーなどで再生できるので、パソコンやスマホ、タブレットでも撮影映像を扱いやすい。
またGPSを登載しており、映像と一緒に位置情報も記録される。GPSデータは、NMEA形式のファイルで出力されるが、Google Mapなどで展開するにはフリーソフトなどで変換が必要となる。
ND-DVR10で動画とGPSを同時に記録できるのは便利だが、それらを同時に表示する手段がない。他社は専用ソフトなどを配布して実現していることを考慮すると不便だ。せっかくGPSを登載しているのに、それを生かし切れていないとも感じた。
画質はどうなのか?
カメラは、ドライブレコーダーとして一般的な、207万画素のCMOSセンサーを登載している。加えて、逆光環境などでも撮影ができるWDR(ワイドダイナミックレンジ)撮影機能があり、逆光や夜間、トンネルの入口や出口といった明るさが急変する場所でも鮮明に撮影できるのが特徴だ。実際にそのような場面でも映像が乱れることはなかった。
最近増えたLED信号にも強い。LED信号は人間の目では常時点滅しているように見えるが実際は細かく点滅している。その間隔が東日本だと秒間100回、西日本だと秒間120回なので、カメラの撮影フレームレートが秒間30枚だと信号の点滅と同期してしまい、ドライブレコーダーに信号機の色が全く映らないといったこともある。
だが、ND-DVR10はそれを防ぐために、撮影のフレームレートを27.5にしており、LED信号機がまったく映らないといったトラブルは無かった。
音声はかなり綺麗で、ロードノイズはほとんど聞こえない。エンジン音がかすかに聞こえる程度だ。風が巻き込みやすくノイズが入りやすいオープンカーでも、風切り音はほとんど聞こえなかった。
ND-DVR10はシンプルなデザインで、取り付けても目立たないのがよい。撮影画質も綺麗で、動体感知できる駐車録画機能も便利だ。
唯一残念なのは、GPSで取得する位置情報が生かし切れてない点。専用ビューワーを用意し、動画と位置情報を1つの画面で照らし合わせながら見られるともっとよい製品になると感じた。
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(文/田代 祥吾)
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