中小都市のショッピングモール事情

 省都クラスの都市における実社会でのトレンドは、多くがショッピングモールから発信されている。日本のショッピングモールは郊外型だが、中国では大都市の中心にもあり、人の流れはショッピングモールを中心に作られている。

 都市部のショッピングモールには、ファッションブランドのショップや雑貨店、レストラン、アミューズメント施設などが集中しており、周辺の個人商店がさびれていく傾向がある。

 これに対し、地方の中小都市にはそうしたショッピングモールがほとんどない。代わりに個人商店や家電量販店、スマートフォンのキャリアショップなどがメーンストリートに軒を連ねるが、やはり大都市のトレンドには付いていけていない。ショッピングモールがあったとしても有名ブランドのテナントなどはなく、人の流れを作るまでには至っていないところばかり……。

 中小都市や農村部でも生活に必要な最低限の物はそろうが、大都市のトレンドを追うのは難しい。農村部では何が流行しているのかと言えば、まだスマートフォンでゲームやチャット、音楽やドラマを楽しむのが関の山というのが実情なのだ。

都市部のショッピングモールには人が集まりトレンドが生まれる
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こちらは地方都市の閑散としたショッピングモール
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筆者/山谷剛史(やまや・たけし)氏

海外専門ITライターとしてライター業を始めるものの、中国ITを知れば知るほど広くそして深いネタが数限りなく埋蔵されていることに気づき、すっかり中国アジア専門のITライターに。連載に「山谷剛史の「アジアIT小話」」、「山谷剛史のマンスリーチャイナネット事件簿」、「中国ビジネス四方山話」など。著書に「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立」(星海社新書)「新しい中国人 ネットで団結する若者たち」(ソフトバンククリエイティブ)など。

日経トレンディネット 2017年6月20日付の記事を転載]