音声アシスタントをあたかも人間のように会話させるには、対話の意図やパターンをAIが学習して賢くなる必要がある。学習に必要なデータ(※編集部注)は、多ければ多いほど学習効率は上がるため、各社はスマホなどに音声アシスタントを搭載したり、音声アシスタント搭載デバイスを実際に使ってもらったりして、データをどんどん集積するという手法を取っている。

※編集部注:各社は、どのようなデータを集積しているかについては具体的に明らかにしていないが、どのような言葉でどのよう指示を出したかといった音声データと推察される。

 スマートスピーカーは、データの集積に有効な製品の1つと位置付けられている。なぜなら、スマホ以外では利用者が話しかけやすく、話しかけられても違和感がないデバイスと考えられているからだ。エアコンや電子レンジに音声アシスタントが搭載されたとしてもいきなり話しかけにくいものだ。また、スマートスピーカーは置き場所を自在に移動させられる点も、相次ぐ製品化の要因にあると考えられる。

 なお、GoogleやAppleのように、スマホからのデータ集積があまり見込めないAmazon.comは、より多くのユーザーからデータを集積するため約40ドルの廉価版のスピーカー「Echo Dot」を発売して、ユーザーのすそ野を広げている。さらに先日、発売したものの不振だったバーコードリーダーを読み込むだけで商品を発注できる「Amazon Dash Wand」にAlexaを搭載したバージョンをたった20ドル(購入者には20ドルのクーポンが付くので実質無料)で発売している。

 加えてAmazonはASK(Alexa Skills Kit)と呼ばれるAlexaを使ってさまざなデバイスをコントロールできる開発キットを早くから開発者に公開している。Amazon以外の会社がAlexaを使って、音声でピザを頼んだり、タクシーを呼んだり、ドローンやVRをコントロールするなどの機能を簡単に提供できることから、すでに1000を超える機能が開発、公開されている。これもユーザー獲得に一役買っていることは間違いない。

実売39.99ドルのAmazon Echo Dot
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