フランスのPRYNT社が、iPhoneをインスタントカメラに変身させるユニークな小型プリンター「PRYNT POCKET」を発表した。カメラのグリップのような形状をしており、iPhoneを挟み込むように装着すれば撮影とプリントがスムーズに楽しめる仕組み。
富士フイルムのインスタントカメラ「チェキ」が世界的にブームとなるなか、多くの人がふだん利用しているiPhoneとの親和性の高さをアピールし、インスタント写真のプリントを新鮮に感じる若年層を中心に売り込む。
発売は2017年8月の予定で、カメラ量販店や蔦屋家電などの店舗で販売する。予想実売価格は1万9000円前後。
インクが不要のZINK PAPERに写真をプリント
PRYNT POCKETは、Lightning端子経由でiPhoneと接続し、専用アプリで撮影やプリントを実行する仕組み。カメラは搭載しておらず、iPhoneの内蔵カメラを利用する。iPhoneを挟み込む部分は幅が調整できる構造となっており、4型液晶搭載のiPhone 5から5.5型液晶搭載のiPhone 7 Plusまで幅広く対応する(Lightning端子を搭載するiPod Touchも使える)。
PRYNT POCKETにはシャッターボタンを搭載しており、画面に触れることなく撮影できる。シャッターボタンの脇にあるダイヤルでデジタルズームを調整できるので、画面を2本指のピンチで操作するよりも素早いフレーミングが可能。
用紙は、インクを使うことなく紙自体が発色するZINK PAPERを利用する(40枚パックの販売価格は3000円前後を見込む)。用紙サイズは4.8×7.6cmで、フチなしの全面プリントとなる。背面はシールとなっており、ノートやハガキなどに貼り付けることも可能。化学反応を利用して現像する富士フイルムの「チェキ」と異なり、プリントした直後に絵柄が現れるので、待つ必要がないのはメリットといえる。プリントの精細感もチェキより高い。だが、オリジナルの写真と比べて肌の部分を中心に全体に暗めに仕上がり、発色はやや独特の印象だ。
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