世界対戦できるIoTけん玉
「電玉」は、ジャイロセンサーと加速度センサーなどを内蔵し、Bluetoothでスマホとつながることで遊びの幅を広げることが可能な「けん玉」だ。普通にけん玉で遊ぶだけで、各種のセンサーによって技が決まれば、それがスマホ画面に表示されたりするわけだ。スマホに専用アプリをダウンロードすることで、表示される技を決めていくゲームや、2人で技を競い合うゲームなどが行える。アプリはネット対応で、離れた相手とも対戦できる。
この製品のポイントは、けん玉自体はセンサーこそ入っているものの、普通のけん玉だということ。単体でも練習できるし、スマホにつながなくても遊べる。デザインもちょっとカッコいい。そのうえで、けん玉にゲーム性を付与するためにデジタルを使っている。この、アナログとデジタルのバランスが良いのだ。
実際にプレイを見ると画面の反応も良く、「日本一周」を決めれば即座に画面に効果音と共に「日本一周」と表示され、盛り上がる。玉を持って棒に入れる技や、くるりと玉の周りを1回転して棒に差す技などの、けん玉ならではの複雑な技にもかなり対応(皿ではない部分に乗せるタイプの技には未対応)している。ライトノベル「ソード・アート・オンライン」とのコラボレーションも予定されているなど、これからの展開が楽しみだ。
写メが味わい深い写真になる
「プリントス」は、スマホの画面をプリントアウトする玩具だ。驚くのは、その方法。操作は、スマホにプリントしたい写真を表示させて、画面を下向きにして、プリントス本体の上に置き、本体のシャッターを切るだけ。あとは、フィルムを取り出すダイヤルを回せば、あらかじめセットしていたチェキ用のフィルムに写真が写っているというわけだ。つまり、スマホの画面を撮影しているだけなのだ。
カメラ部分は、露出もピントも固定の2枚構成のレンズに、機械式のシャッター、手動のフィルム送りだけ。だから、電池も不要だ。スマホの画面が明るいから、照明も必要ない。
撮影された写真はデジタルで印刷したものに比べてやや解像度も落ちるし、レンズによる歪みや周辺の光量落ちもあって、味のあるフィルム写真のように仕上がるのが面白い。本体は折り畳み式で持ち運びも簡単。問題は、チェキのフィルムが高いことだが、そこは普通にプリンタで出すのと使い分ければよいだろう。
デジタルデータをもう一度アナログ写真に変換するというアイデアと、こんなにシンプルな形で実現した技術に、日本の玩具業界の素晴らしさを感じた。実際の作例も何とも味があって良い感じなのだ。鮮明で高解像度だけが写真ではないということを教えてくれる製品でもある。
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