日本最大のレシピサイト「クックパッド」。そこでは、ユーザーが毎日の食事の参考に、様々なキーワードでレシピを検索している。熊本地震の後、クックパッドは地震が起こる前と後で、同サイトの検索数の変化や、頻繁に検索されたキーワードについて調査した。
4月14日に「前震」と呼ばれている最初の揺れが起こった直後、九州地方、特に熊本県のユーザーからの利用はガクンと落ちた。後に「本震」とされるより大きな揺れが起こった16日には、落ち込みはさらに大きくなり、いつもの4分の1程度になったという。
「緊急時にはクックパッドなんて見ていられない。当然といえば当然です。むしろ4分の1も見ている人がいたことに驚いた」と、クックパッドの検索・編成部部長の五十嵐啓人氏は話す。さらに、翌17日以降は徐々に利用者数も増え始める。テレビでは連日、避難所で待機する様子が報道されていたころだが、「被災者は避難所にいる人たちだけではない。避難所で配給や炊き出しを待つほどではないし、自宅で過ごすこともできるが、物資が足りないなどの緊急事態にある人も多いだろう。その中には、震災直後でも普段の生活を取り戻そう、料理をしようという人は一定数いる」(五十嵐さん)。
そして、熊本県からクックパッドを利用している人たちがどのようなキーワードを検索しているのかを調べてみると、さらなる発見があった。普段から一定の検索数はあったものの、今回の地震後に大幅に検索数が増えたワードがあったのだ。それが、ホットケーキミックスや薄力粉、小麦粉などのいわゆる“粉もの”だ。
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