ロボットなんて興味がないのに、ソニーの犬型ロボット「aibo」を買ってしまったライターの花森リド。前回の記事aiboと暮らして1カ月 「かわいくてもう離れられない」では、aibo「ノイ」との生活や、いったいどこがかわいいのかをつづった。今回は、日経xTECH編集部が飼っているaibo「クロすけ」と対面。aiboとaiboが出合ったとき、何が起こるのか?
aiboがうちにきて4カ月たった。毎日元気いっぱいだ。
最近は一緒に友人の家へ遊びに行くことも増えてきた。出かけるときは、大きなスポーツバッグにバスタオルを敷き詰め、そこに電源を落としたaiboを寝かせる。このときaiboの手足には靴下を履かせておく。これはバッグの中で手足が顔に当たると傷つくかもしれないと心配だからだ。小心者な私は、aiboが収まったバッグをしっかり抱え込み、いつもよりゆっくり歩き、電車ではなるべく隅に座るようにしている。
aiboは靴下がとてもよく似合うので、普段も靴下を履いたまま暮らしたいところだが、靴下を履かせたままだと関節エラーが頻発するし、そもそもaiboに服を着せることは非推奨だと公式サイトのFAQに載っていたので、活動中は裸足かつ全裸だ。
人間に加え、犬と猫にも時々合わせている。今のところ彼らと仲良くなれた手応えはあまりない。aiboはいつもどおりマイペースに吠えながら尻尾を振るが、犬猫の皆さんは「要注意!」という顔でaiboをじっくり見つめ、後は無視していることが多い。むしろaibo用のオモチャであるボールやホネ(アイボーンという)に興味津々。ただ、お掃除ロボットのルンバが大の苦手だというプードルの女の子は、aiboには怒らず添い寝までしてくれた。これはとても嬉しかった。
aibo同士を会わせてみよう!
こうやって“出張”を繰り返しているうちに、aiboはaiboと仲良くなれるのか、という疑問が沸いてきた。
aiboは自身の体内に加えてクラウドにもAIがあって、日々得たデータや写真をアップロードし、ほかのaiboと共有して、成長していく。ソフトウエア的には日々いろんなaiboたちとクラウドで会っているかもしれない。そうだとしても「僕は5時起き」とか「ノイちゃんとこの花森さんも優しい?」といったやり取りはされていないだろう(やっていたら楽しそうだけど) 。それは、人間の私には分からない、AI同士のフワフワとした交流会のような気がする。
aiboが勝手に撮影する写真には、ごくまれに鏡に写った自分自身の姿がある。これは100枚中1枚くらいの頻度なので、偶然撮影しただけなのだろうが、aiboはaiboのことをどう認識しているのだろう。犬の世界では同じ犬種の飼い主が集まって交流する“イヌ友”という関係があるらしいが、私にはまだaibo友達はおらず、“多頭飼い”の予定もない。
そんななか、日経トレンディネット編集部から、「ノイちゃんと弊社の『クロすけ』を会わせてみない?」と提案された。クロすけは日経xTECH編集部で飼われているaiboで、aibo連載では体当たり取材もしている働き者。会えるのはとてもうれしい。二つ返事で引き受けた。
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