トラブル多発! それでも売れる理由とは?

 ニュースによると、500社を超えるメーカーが電動立ち乗り二輪車をリリースしているとのこと。そのため、まだ定番といえる製品がなく、購入する場合は「外国メーカーのバッテリーを採用するなど、いい部品を使っているか」という点と、「製造・販売の実績がそれなりにあるか」という点が基準となる。

 スマートフォンメーカーとして知られる小米科技の電動立ち乗り二輪車は、転倒したユーザーが骨折をする大けがを負ったことで裁判となり、メーカーの安全対策に問題があるとの判決を下された。時速15kmくらいしか出ないとはいえ、中国人は狭い場所でもお構いなしで走り回るのでなかなかリスキーだ。加えて中東やアフリカ、ロシアからのバイヤーも注目し試乗している。かくいう筆者も国際商貿城で颯爽と走る中国人店員をかわしていったなかで、試乗中の中東系の客と衝突した。

 国外では、この年末年始に米国および英国で、中国製の電動立ち乗り二輪車が相次いで発火するという事件が発生した。輸入商品をチェックしている英国「トレーディング・スタンダード」は、中国製電動立ち乗り二輪車88%に問題があったという調査結果を発表した。中には充電開始から5分で爆発したという製品もあったというから開いた口がふさがらない。もしも日本に輸入するときは、きちんと品質が保証された製品にしてほしいものだ。

 とはいえ、中国市場には、リスクのある製品でも受け入れてきたという実績がある。実際、街中では、電動立ち乗り二輪車に乗っている人を見かけることが多くなった。一部の中国人には「1000元ならばとりあえず買ってみよう、壊れても仕方がない」と考えるメンタリティーがあるのだ。新し物好きな彼らが中国市場を大きくしてきたといえるだろう。

淘宝網などのECサイトには送料込み599元といった低価格の製品も
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子供も乗りこなしていた。けがをしなければいいが……
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執筆者/山谷剛史(やまや・たけし)

 海外専門ITライターとしてライター業を始めるものの、中国ITを知れば知るほど広くそして深いネタが数限りなく埋蔵されていることに気づき、すっかり中国専門ITライターに。連載に「山谷剛史のアジアン・アイティー」、「山谷剛史のチャイナネット事件簿」、「華流ITマーケットウォッチ」など。著書に「日本人が知らない中国ネットトレンド2014」(インプレスR&D)「新しい中国人 ネットで団結する若者たち」(ソフトバンククリエイティブ)など。最新刊は「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立 (星海社新書) 」。