マイクラで低年齢層を開拓
もう1つは、今後3年間の国内プロモーションの方向性が見えたことです。欧米では、PS4や「プレイステーション ヴィータ」(以下PS Vita)のメーンユーザーは30歳から40歳代が最も多い。こうした年代の方は、家族がいる方が多いですが、家族でゲームを楽しむユーザーが我々の想定よりも多かったのです。
ところが、日本では、30歳から40歳代となると、仕事が忙しくてゲームをプレーする時間がない、パートナーがゲームに否定的でプレーできない、子どものしつけの一環でゲームをさせないなどの人が多い。でもこうした年代の方々は、子どものときにゲームを楽しんだ世代です。
ですから、ゲームを一度卒業した大人に、もう一度ゲームを楽しんでもらえるように、そしてまたその子どもたちにゲームをプレーしてもらえるようにする。これが、今後3年間のPS4普及を拡大する上で重要なミッションになると考えました。そのためには、ゲームの楽しさをダイレクトに伝えることが不可欠ですから、そうした活動に力を入れて行くつもりです。
子どもたちにゲームをプレーしてもらえるようにする活動の好例が、『Minecraft(マインクラフト)』(開発:Mojang AB)です。マインクラフトは、2014年に「プレイステーション 3」(以下PS3)に続いて、PS Vita向けのダウンロードコンテンツとして配信を始めました。そのころから、子ども向け漫画雑誌やテレビ番組を通じて、マインクラフトのプロモーションに力を入れたことが功を奏し、低年齢層のユーザーが増えました。
その後、2015年3月にPS Vita用のパッケージソフトとしてマインクラフトを発売したところ、こちらも売れ行きが順調で、ユーザーがさらに拡大しました。これに伴い、PS Vita本体の売れ行きも牽引しています。
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