フロントカメラの性能に不満

 リア(背面)カメラについては、レンズの明るさを示すF値が2.2、解像度が1200万画素と同じスペックだけに、iPhone SEでも、iPhone 6s Plusとほぼ同等の写真を撮影できる。

 もちろんiPhone 6s Plusのほうが、光学式手ぶれ補正機構を搭載しているぶん、より低いシャッタースピードで撮影できるが、しっかりと端末をホールドすればiPhone SEでも夜景を撮れなくはない。

 一方、フロント(前面)カメラの性能は想像していた以上の差があった。iPhone 6s PlusのフロントカメラはF値2.2、解像度500万画素だが、iPhone SEのフロントカメラはF値が2.4と少し暗く、解像度が120万画素と大幅に粗い。

 また、撮影した写真の詳細情報を確認したところ、光を受け取る感度のよさを表わすISO感度が、iPhone 6s Plusは最大ISO2000まで上がっていたが、iPhone SEはISO1600にとどまっていた。暗い場所では撮影しづらいかもしれないので、自撮りの機会が多い方には留意してほしい。

iPhone SEのリア(背面)カメラで撮影。室内でも粉の質感や葉脈まで高い解像感で描写できている
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iPhone 6s Plusのフロント(前面)カメラで自撮り。シャッタースピード1/15秒、ISO感度2000。ノイズは多いが、何が写っているかかろうじてわかる
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iPhone SEのフロントカメラで自撮り。シャッタースピード1/15秒、ISO感度は1600止まり。画像編集ソフトで明るくしなければ、何を撮ったのかほとんどわからない
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メーン端末として使える?

 「小さい」ということはスマートフォンの重要な性能のひとつだ。5.5インチではなく、4.7インチでもなく、4インチのiPhoneこそほしい……と考えている方はけっして少なくないだろう。

 だからこそ惜しいのはiPhone SEにiPhone 6s/6s Plusよりスペックダウンしている機能があること。特に残念なのがフロントカメラのスペックダウン。SNSへの自撮り投稿が盛んな現在に、120万画素のフロントカメラはあまりにも時代遅れだ。

 とはいえiPhone SEは、フロントカメラ以外はハイエンドモデルの技術をほぼそのまま搭載している。車で例えるなら「GT-R」のエンジンが「マーチ」に搭載されているようなもの。例えばパソコンならば「最新のハイエンドモデルと同じCPUを搭載したローエンドモデル」なんて考えられない。

 フロントカメラの画質にさえ納得できるのであれば、やはりiPhone SEは非常に魅力的な製品。自撮りの画質にこだわりのない筆者は、このままiPhone SEをメーン端末として使い続けるつもりだ。

(文/ジャイアン鈴木)