肺年齢をアップさせる、呼吸筋ストレッチ

 それでは、浅い呼吸はどのように改善すればよいのだろうか。まずは、スマホを使用中に息苦しさを感じたときは、いったんやめて姿勢を正すなど、日頃から姿勢に意識を向けることが大切だ。

 さらに大谷先生がすすめるのが、手軽に実践できる「呼吸筋ストレッチ体操」(引用元:独立行政法人環境再生保全機構 ※ホームページでPDFでのみ紹介。パンフレットの配布はしていない)だ。昭和大学医学部・本間生夫教授が慢性的に息苦しさを感じている人のために監修したストレッチで、呼吸筋の緊張を緩和して柔軟性を高めることで、正常な呼吸へと導いてくれる。

 ポイントは呼吸に合わせながら行うこと。ひとつの体操を5~10回ずつ、1日3回程度行うのが理想的だが、無理のない範囲で続けよう。

■息を吐く呼吸筋のストレッチ

呼吸筋ストレッチ体操(提供:独立行政法人環境再生保全機構)
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呼吸筋ストレッチ体操(提供:独立行政法人環境再生保全機構)

1.両手を頭の後ろで組み、ゆっくりと息を吸う。
2.ゆっくりと息を吐きながら両腕を上に伸ばし、かかとをつけたまま背伸びをする。
3.首を前に倒し、両腕を後ろへ引きながら、息を吐ききる。息を吐き切ったら1の姿勢に戻る。3がむずかしい場合は、1と2だけでもよい。

■息を吸う背中と胸の呼吸筋のストレッチ

呼吸筋ストレッチ体操(提供:独立行政法人環境再生保全機構)
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呼吸筋ストレッチ体操(提供:独立行政法人環境再生保全機構)

1.胸の前で両手を組み、ゆっくりと息を吸う。次に口からゆっくりと息を吐き出す。
2.息を吐ききったら、息を吸いながら両腕を前に伸ばし、背中を丸めていく。腰は曲げず、おへそをへこませるイメージで行う。
3.息を吸いながら十分に背中を丸めきったら、ゆっくりと息をはきながら、両腕と背中を1の姿勢に戻す。

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