選ぶときに注意すべきは?
近年のドライブレコーダーの特徴として、高性能化があげられる。そのため製品を選ぶときは、撮像素子の画素数、撮影解像度、画角、フレームレート、イベント録画機能、GPS、Wi-Fi、駐車録画機能といった多くの機能の有無に注目したい。
撮像素子の画素数はデジカメやスマホのカメラと同じで、多いほうが綺麗な映像を録画できる。現在売れ筋のドライブレコーダーは、200万〜300万画素の製品が主流だ。撮影解像度はフルHD(1920×1080ドット)が主流で、近年はそれ以上の解像度で撮影できる製品もある。画素数や解像度が大きい製品ほど撮影した動画はより精細となり、ナンバープレートや標識などを動画で確認しやすい。
搭載するレンズも大事だ。ドライブレコーダーの仕様には、開放絞り値(開放F値)が記載されていることがある。レンズの絞りをもっとも開いた状態を「F1.8」のように表し、この数値が小さいレンズほど被写体が明るく写り、暗所での撮影に適している。レンズの開放絞り値が小さいドライブレコーダーは、トンネル内や夜間など暗い場所での撮影に強い。
また上位機種になると、HDR(ハイダイナミックレンジ)やWDR(ワイドダイナミックレンジ)などといった、「ダイナミックレンジ撮影機能」を搭載する。
ダイナミックレンジ撮影機能とは、映像の明るさは保ちつつ、暗くて映りにくい部分を明るく自動補正し、映像に記録できる機能だ。この撮影機能があれば、日中の逆光やトンネルの出入り口といった明暗差が激しい場面、夜間で街灯がない暗い場所もはっきりと撮影できる。
画角やフレームレートが重要
ドライブレコーダーの場合、レンズの画角も重要だ。撮影できる範囲は搭載するレンズの画角で決まるので、画角が多いとより広範囲を撮影できる。
また、焦点距離で示すデジタルカメラと異なり、画角は角度で表すのが一般的。対角画角、水平画角、垂直画角の3つで記載されている。対角画角は、撮影できる範囲を対角線で示した時の角度だ。これらの角度が広ければ、より広範囲を撮影できる。
撮影のフレームレートも注意が必要だ。
近年は街中にLEDで発光する信号機が増えた。LED信号機は交流電源の周波数によって、肉眼では判別できないほど点滅を繰り返している。交流100Vを全波整流してLEDを点灯しているため、交流電源の周波数が50ヘルツの東日本は1秒間に100回、60ヘルツの西日本は1秒間に120回も点灯しているという。
ドライブレコーダーの撮影フレームレートと、信号の点滅のタイミングがぴったり重なってしまうと、映像に信号機の点灯がまったく撮影できないことがまれにある。特に秒間120回の点灯を繰り返す西日本では、30枚/秒を撮影するドライブレコーダーと、消灯のタイミングが完全に一致してしまうことがある。
そのため、撮影フレームレートを変更できる、またはそのような状況を回避できる「フリッカーレス機能」が付いたドライブレコーダーが好ましい。
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