世界で505店舗を展開する台湾スイーツ専門店「MeetFresh 鮮芋仙」(ミートフレッシュ・シェンユイシェン、以下、鮮芋仙)が、ついに日本初進出。2017年4月8日、日本第1号店を東京・赤羽にオープンした。

 鮮芋仙は1990年代に台湾台中豊原に住む農家出身の傅姉弟の二人が始めた、伝統的な製法の無添加・手作り台湾スイーツ専門店。ただ現在では台湾12店舗に対し、中国459店舗、韓国10店舗、米国2店舗、オーストラリア12店舗、ニュージーランド5店舗、ベトナム3店舗、カナダ2店舗と海外の店舗数のほうが多く、今やアジアを代表する台湾スイーツ店となっている。

 店舗数から分かる通り、特に中国での人気が絶大。日本で本格オープン前に限定メニューで“お試し営業”を開始したときは、告知を全くしなかったにもかかわらず、噂を聞きつけた中国や台湾の人々が大挙して押し寄せ、一時は2時間半待ちの状態になったという。

 店名に「芋」の字があるように、同店の看板メニューは芋から作った「芋園(イモエン。台湾では芋圓)」という団子。それと大粒のタピオカ、豆や芋などを黒糖シロップのかかったかき氷の上にトッピングした、素朴でシンプルなスイーツだ。芋園以外のメーン素材として仙草(センソウ、台湾のハーブ)、豆花(トウファ)があり、それぞれに1号から5号まで5種類のトッピングがある。一度見ればすぐ頭に入る非常にシンプルなメニュー構成だ。

 「芋圓は台湾では子供からお年寄りまで幅広い層に愛されている素朴な手作りスイーツ。鮮芋仙が成功したのは、従来はそれぞれの店で製造販売していたものを、手作りの味はそのままで添加物を使用せず、効率的にシステム化する方法を考案したため」(日本で鮮芋仙を運営するスムースデザイン 飲食事業部の坂口清美部長)という。

 なぜそんな素朴なおやつが、世界中、特にアジア圏で絶大な人気を得ているのか。

「MeetFresh 鮮芋仙(ミートフレッシ・シェンユイシェン) 赤羽本店」(北区赤羽2-21-2)営業時間は11~21時。年末年始以外は無休、店内38席・テラス24席
「MeetFresh 鮮芋仙(ミートフレッシ・シェンユイシェン) 赤羽本店」(北区赤羽2-21-2)営業時間は11~21時。年末年始以外は無休、店内38席・テラス24席
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メニューの数は膨大だが、「芋園」「仙草」「豆花」に対し、それぞれ1号から5号の共通トッピングがあるだけ。非常にシンプルで分かりやすい。大粒のタピオカが共通トッピングでそのほかに1号が緑豆+ハト麦、2号がハト麦+さつまいも、3号があずき+ピーナッツ、4号があずき+タロイモ、5号がうずら豆+白玉(「温」メニューは多少の違いあり)
メニューの数は膨大だが、「芋園」「仙草」「豆花」に対し、それぞれ1号から5号の共通トッピングがあるだけ。非常にシンプルで分かりやすい。大粒のタピオカが共通トッピングでそのほかに1号が緑豆+ハト麦、2号がハト麦+さつまいも、3号があずき+ピーナッツ、4号があずき+タロイモ、5号がうずら豆+白玉(「温」メニューは多少の違いあり)
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人気トップの「芋園4号(氷・温)」(Mサイズ500円)は、黒砂糖で作った素朴なシロップに、芋園(芋で作ったグミのような食感の団子)、あずき、タロイモ、タピオカが入ったもの。淡い甘みが素朴な素材の個性を引き立て、どこか懐かしい味わい
人気トップの「芋園4号(氷・温)」(Mサイズ500円)は、黒砂糖で作った素朴なシロップに、芋園(芋で作ったグミのような食感の団子)、あずき、タロイモ、タピオカが入ったもの。淡い甘みが素朴な素材の個性を引き立て、どこか懐かしい味わい
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