Bluetoothを活用する新型デジタル機器「スマートタグ」が、2016年頃から登場し始めた。大事なモノに付けておくと無くした場所が分かる「落とし物発見器」というべき優れものだ。国内外から多くの製品が登場しているが、最近人気を集めているのがMAMORIO社の「MAMORIO」(3500円)だ。
例えばアマゾンでは、国内外のスタートアップ・ベンチャー企業の革新的な製品をピックアップする「Amazon Launchpad」内の売れ筋ランキングで1位を獲得。より一般的な「家電&カメラ」カテゴリーにおいてもスマートタグの中で唯一1000位以内に入っており、その人気度がうかがいしれる。
見た目はシンプルなプレートながら、どんな便利な機能が詰まっているのか。開発者の声を交えつつ、他製品との違いや実際に使ってみた感想などをレポートする。
財布に入れても邪魔にならない小型サイズ
スマートタグ(以下、タグ)はBluetoothを内蔵した小型のガジェットで、スマホと連携して利用するのが基本な使い方。Bluetoothでスマホがタグを認識している間はスマホのGPSなどで位置情報を定期的に記録し、タグがスマホのBluetooth範囲外に出てしまうと、その旨がスマホに通知される。
これにより、タグを付けたモノを落とした場合でも、最後に検知できた時間と場所をスマホで確認できる。そのため、このタグを財布に入れたり傘などに取り付けたりしておけば、外出中に無くしたりどこかに置き忘れたりしても、その情報が捜すときの手掛かりになるというわけだ。
なお、タグのなかにはタグ自体が音を鳴らしたり、搭載ボタンでスマホを遠隔操作したりできる多機能な製品もある。しかし、MAMORIOはそのような機能は備えておらず、機能を絞ることでコンパクトかつ薄型なデザインに仕上げているのが大きな特徴となる。
開発にあたりMAMORIO社長の増木大己氏はまず、既存製品の現状に着目。Bluetoothを使ったスマートタグは基本的な仕組みが共通するため、機能面で差を出しにくいことから「機能を増やすよりも“何に使うか”が大事だ」と考えた。
そこで、増木氏が重視したのは「サイズ感」。落とし物捜しに特化させるのであれば、小さいほうがいろいろな物に付けられるので重宝するからだ。さらに増木氏は、将来的にスマートタグは別途買うものではなく「さまざまな製品に初めから内蔵されるようになる」という世界観を思い描いたことから、「とにかく小さくすることを心掛けた」そうだ。
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