夏が近づくにつれ悩まされる場面が増える蚊を、空気清浄機で吸い込んで捕獲する――。そんな世界初の製品をシャープが発売した。「蚊取空清 FU-GK50」は、一見すると一般的な空気清浄機とほとんど変わらない。だが実は、蚊を捕らえるためのさまざまな工夫が施されている。
最大の特徴は、蚊が近寄っていく習性がある紫外線(UV)ライトを内蔵した点だ。本体の内側で紫外線ライトを光らせ、引き寄せられた蚊を空気と一緒に吸い込む。
空気を取り込むために両サイドに並ぶ小窓の大きさにも、秘密がある。蚊が暗がりや物陰に隠れる習性に着目し、最も入りやすい穴の大きさと形状を、試行錯誤の末に見つけ出した。黒い本体色は空気清浄機としては珍しいが、これは蚊が黒い色に近づく習性を利用したものだ。
こうしておびき寄せられた蚊は、小窓から空気と一緒に吸い込まれ、裏蓋の内側にセットされた粘着シートにくっついて捕獲される。実際にどれほど蚊が取れるのか取材時点では試せなかったが、シャープによる実験では、捕獲率は88~98%に達したという。加湿機能はないが、空気清浄機能は同社の他の製品と同等だ。
●サイズ・重さ/幅391×高さ540×奥行き281mm・約5.9kg
●空気清浄適用床面積(目安)/23畳まで
●風量/0.8~5.1m3/分
●消費電力/1.8~50W
●運転音/18~51dB


右:「蚊取り」ボタンを押すとUVライトが点灯し、蚊をおびき寄せる

右:吸い込まれた蚊は貼り付いて逃げられない

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