新規参入のアマゾン中国は台風の目となるか!?

 そんな中、アマゾン中国(亜馬遜中国)は、輸入商品販売チャンネル「海外購」で日本製品の取り扱いを4月6日から開始した。これにより、中国のユーザーはアマゾンジャパンの16種類の商品ジャンルから1万3000のブランド、85万点の商品が買えるようになる。

 実は、中国ナンバーワン検索サイト「百度」で、検索ボックスに「日本」と入力すると、検索候補として最初に出てくるのは「日本亜馬遜」という単語。これは、中国人が気になる日本製品を見つけたときに、正規の販売価格をアマゾンジャパンでチェックするからだ。

 ところが、それらの日本製品を実際に買うのは他の越境ECサイトや個人輸入業者からとなっている。というのも、アマゾンジャパンから直接購入すると手数料や配送料が数千円から数万円になることがあるためだ。商品自体の価格はアマゾンジャパンとアマゾン中国で大きく変わるわけではないので、手数料や配送料を抑えることで、これまでアマゾンジャパンで価格だけをチェックしていたユーザー層を取り込むのがアマゾン中国の狙いとみられる。

 筆者がチェックした限りでは、アマゾン中国の手数料、配送料は他社よりまだ高い印象だ。これをどこまで下げられるかが勝負になるだろう。

アマゾン中国「海外購」の日本製品のページ。日本旅行が当たるキャンペーン中
アマゾン中国「海外購」の日本製品のページ。日本旅行が当たるキャンペーン中
「百度」で日本を検索すると、まずアマゾン日本が候補に上がる
「百度」で日本を検索すると、まずアマゾン日本が候補に上がる
中国の国際空港では日本で購入したアマゾンの商品をよく目にする
中国の国際空港では日本で購入したアマゾンの商品をよく目にする
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山谷剛史(やまや・たけし)氏
海外専門ITライターとしてライター業を始めるものの、中国ITを知れば知るほど広くそして深いネタが数限りなく埋蔵されていることに気づき、すっかり中国アジア専門のITライターに。連載に「山谷剛史の『アジアIT小話』」、「山谷剛史のマンスリーチャイナネット事件簿」、「中国ビジネス四方山話」など。著書に「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立」(星海社新書)「新しい中国人 ネットで団結する若者たち」(ソフトバンククリエイティブ)など。

日経トレンディネット 2017年4月28日付の記事を転載]