一面ピンクの表紙がずらり
店舗があるのは日比谷シャンテの3階。エスカレーターを上がると、花や小鳥のイラストを使ったモビールが目に入る。書店というよりはインテリア店や雑貨店のような雰囲気だ。正面は新刊などの特集コーナーが設けられているものの、ラインアップは通常の書店と変わらないように見える。
だが、店内に足を踏み入れると印象が一変。大きな鏡と華やかなイラストのソファがあるエリアには、所狭しと菓子や雑貨が並べられている。さらに奥に進むと、壁一面にピンク色の表紙の文庫が並んだ棚が登場。一般的な書店では文庫本は出版社や作者名ごとに分類されることが多いが、このコーナーでは海外の小説の隣に日本のエッセイが置かれるなど、規則性がない。「この棚は季節のコーナーとして、定期的にラインアップを入れ替える。今回は春ということでピンク色の表紙の書籍を集めた」と、同店の花田菜々子店長は説明する。
“ピンクしばり”の棚だけでなく、店内で大きなスペースを占めるのが花田店長がセレクトした女性向けの書籍が並ぶ「コテージ・セレクト」。日比谷という場所柄、30歳以上の客を想定。恋愛や子育て、仕事に関連する書籍を集めているという。「ひとくちに女性といっても、K-POPが好きな人もいれば社会問題に興味がある人もいる。どんな人にも関心を持ってもらえるような店舗を作った」と花田店長が話す通り、扱うジャンルは幅広い。
商品構成は書籍6割、CDやDVDが3割、雑貨類が1割。華やかな内装や雑貨類が目立つが、ビジネス関連の書籍や雑誌のコーナーもある。「メインターゲットは女性だが、女性へのプレゼントを探すときなど、男性にも気軽に来店してほしい」(花田店長)。
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